腸内環境を良くしたいなら、ヨーグルトを単品で食べてもダメ
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■酵素の働きやすい環境を整えるのが新しい腸活

 

とはいえ「そんな食べ合わせを考えるのは面倒くさい」、という人には、酵素サプリや酵素ドリンクなどもあるが……。

 

「酵素は外から補っても、体内で働くことはありません。酵素もタンパク質でできていますから、いくら食べても消化吸収の過程で分解されてしまいます。また、市販の酵素ドリンクなどには、酵素そのものではなく、発酵によってできた物質、たとえば乳酸菌が作った乳酸などが含まれるものが多いようです。ですから、一定の健康効果はあると思いますが、ダイレクトに酵素が取れているわけではありません」

 

いっぽう、同じように外から取る発酵食品の場合は微生物が生きたまま腸に届くと、私たちはそれらの微生物が持つ酵素を活用できるという。

 

酵素が大切なことはわかったが、酵素ならなんでもいいのか?

 

「実は、体によくない影響をもたらす悪玉酵素もいます。人類が飢えと闘っていた時代だと、たとえば脂肪や糖を効率的に取り込める酵素は“善玉”だったでしょう。ところが、飽食の現代では、脂肪や糖をため込み、太りすぎるのは困りものなので、そうした状態を作る酵素は“悪玉”と呼ばれてしまいます。何が善玉で何が悪玉なのかは、前提となる価値観が変われば逆転することもあるのです」

 

ちなみに、こうした悪玉酵素の働きも、やはり腸内の環境に左右されるので、悪玉酵素が働きづらい環境を作るような食材の食べ合わせも意識したい。

 

「善玉酵素の働きを促進するにせよ、悪玉酵素の働きを抑制するにせよ、その目的が決まれば、目指すべき腸内環境がわかり、そのための食べ合わせも見えてくる。これこそが新しい腸活です」

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