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《(元カレと)一緒にスポーツをしたり、映画に行ったりするだけでストレス発散。私のことを夫よりもよくわかってくれているから、話していて楽しいんですよね》(100人アンケートより)

 

“昔のオトコ”を心の支えにする40代以上の女性が増えている−−。そんな話を耳にした本誌では、40〜50代の読者100人にアンケート調査を実施。リアルな声を探ってみたところ……。

 

『元カレ、元夫、元同級生などで、今も仲よくしている男性はいますか?』という質問に、なんと半数以上の52人が「いる」と回答。しかも、そのうち22人が、仲よくしているという“昔のオトコ”は、元カレであることが判明した!

 

運命の赤い糸で結ばれなかったり、一度は切れてしまったりしたが、もともと引かれ合った仲。年を重ね、いろんな恋をしたうえで、今、“昔のオトコ”を心のよりどころにしている−−。そんなover40が増えていることは間違いないようだ。そんな“昔のオトコ”は名作のドラマの中でも描かれてきた。

 

「ドラマの中で“昔のオトコ”が描かれた出発点は、’80年代に社会現象を巻き起こした、明石家さんまさん&大竹しのぶさんの『男女7人夏物語』(’86年・TBS系)と『男女7人秋物語』(’87年・TBS系)です。それ以降、時代とともに形を変えながら、昔のオトコはドラマのカギを握ってきました」

 

そう語るのはドラマウオッチャーの田幸和歌子さん。そんな田幸さんに、ヒロインたちの“昔のオトコ活用術”を解説してもらった。

 

「『男女7人』シリーズは、グループの中で男女がくっついたり離れたりする恋愛ドラマ。『夏物語』のラストで、良介(さんま)と結ばれながらも、夢をかなえるために渡米する桃子(大竹)ですが、その1年後を描く『秋物語』で帰国した桃子には新しいカレがいます。それなのに『妊娠したかもしれない』と元カレである良介に相談したりして……。一番の理解者である昔のオトコと、旅先で助けてもらった恩義のある今のカレとの間で、切なく揺れ動く桃子に、共感する女性が続出しました」

 

’00年代に入って間もなく放送されたのが、“理想的な妻”に合わせるために無理をしていた男(大沢たかお)が、一緒にいて楽な元カノ(藤原紀香)に引き寄せられてしまうドラマで、その名も『昔の男』(’01年・TBS系)。

 

「結婚している元カレと、再び恋に落ちてしまうヒロインですが、結局、別れを決意し、別々の道を歩むことになります。景気が低迷し、働きづめだった男たちに疲れが見え始める時代。自立して生きていくことを求められるようになった女性たちにとって、昔のオトコとの決別は、“男に養ってもらう”という過去の概念を捨て去ることの、象徴だったのかもしれません」

 

’15年の『偽装の夫婦』(日本テレビ系)は、ヒロイン(天海祐希)が25年前に一度だけ関係を持った昔のオトコ(沢村一樹)と再会するが、実はゲイ。そのカレと偽装結婚するというストーリー。

 

「この2人も“結婚”を解消しますが、性を超えて共に生きる道を選びます。そして、『グッドパートナー 無敵の弁護士』(’16年・テレビ朝日系)。竹野内豊と松雪泰子が演じる元夫婦が、仕事のパートナーとして認め合っていく中で、夫婦でいたときに《君を尊重していなかった》ことに元夫が気づきます。お互いの過去を見つめ直すことで、元夫と元妻は新しい関係を築いていくのです」

 

最近のドラマで描かれる“昔のオトコ”は「恋やSEXを超え、人間としてどう関わるかを考えさせるものが多くなった」と田幸さん。

 

「好きになる相手と、うまくいく相手は違うということを問いかけているような気がします」

 

新しくスタートした『A LIFE〜愛しき人〜』(TBS系)で、木村拓哉演じる外科医の沖田は、深冬(竹内結子)の昔のオトコ。

 

「深冬の手術をするために病院に残る沖田ですが、これから2人の関係がどうなっていくかも楽しみですね」

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