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今年も残すところ1カ月半となった。行事が続く年末だが、過ごし方次第で開運につなげられるという。おうち時間が増えた今こそ、改めて見直してみては?

 

「昔から伝わる日本の行事は、その多くが“家族の幸せを願う気持ち”を表したもの。たとえばおせち料理に縁起物が詰まっているように、日本には“見えない思い”を物事にたくす奥ゆかしい文化があります。日本の行事は『幸せになってね』という心を“見える化”した愛情表現と言えるのです」

 

そう語るのは、和文化研究家で、All About「暮らしの歳時記」ガイドの三浦康子さん。

 

日本古来の行事は神様との関わりが深く、私たちの運気にも大きく関係しているという。

 

「行事は繰り返される文化なので、毎年『思い出ボタン』が押されて記憶がよみがえります。自分の子や孫と一緒に行うと、思い出や愛情が次の世代へと受け継がれます。家族とともに幸せを願うことで、家庭に幸運を招いてくれるのです」(三浦さん・以下同)

 

1年のうちでも、年末は行事が特に立て込むシーズンだ。

 

「たかが行事、されど行事。一つひとつの行事の本質をきちんと理解して行うことで、深みも幸せ度も格段に違ってきます」

 

そこで、おうちで行う年末の行事の意義と“開運につなげるポイント”を、三浦さんに解説してもらった。

 

「11月23日の『勤労感謝の日』は働く人を尊び、感謝する日。五穀の収穫に感謝する『新嘗祭』に由来しています。食を大切に、命の尊さをかみしめて『いただきます』『ありがとう』と、感謝の言葉を口にしましょう」

 

家族を労い、食を大切にすることで家族運・健康運がアップ。

 

「師走に入った12月8日は、『針供養』の日です。使用して折れた針や古い針を豆腐かこんにゃくに刺して供養します。モノに感謝し供養することで新たな幸せが巡ってくるのです」

 

12月13日からの『すす払い』、すなわち大掃除では、隅々まできれいにすることで新年の神様を迎え入れる準備を整えよう。特に、食・健康に関わる台所のシンクや、お風呂場、トイレなどの水回りを丁寧に行うことで健康運アップにつながるので、念入りに行いたい。

 

「今年の冬至は12月22日です。冬至の日に“ん”のつくもの(人参、南瓜、蓮根、大根など)を食べると、運が『運盛り』になります。“ん”が複数あると効果的で、南瓜(なんきん)は運盛りに外せません」

 

年内最後の行事は「大みそか」。

 

「年越しそばは『運気そば』とも呼ばれ、運気上昇にも効果的。1年の疲れを“ねぎ”らう薬味のねぎを盛ったそばで、健康運も招き入れましょう。また大みそかの夕食に『年取り魚』を食べる風習があり、東日本は“栄える”サケを、西日本は出世魚のブリを食べます」

 

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