東京電力の’12年9月をはじめ、関西と九州電力が’13年5月など、多くの電力会社が8~10%値上げしました。円安などの影響で燃料調達費も上昇。今月の電気料金の高さに驚いた方も多いのでは?
「今すぐ節電を、と慌てる前に、毎月届く『電気ご使用量のお知らせ』を確認しましょう。請求金額以外にも大切な情報がたくさんあります」
と話すのは経済ジャーナリストの荻原博子さん。今回は、「家族で電気代を減らす!電気料金通知書の読み方」を、荻原さんに教えてもらいます(以下は荻原さんの発言です)。
「まず、契約アンペアは適当ですか。たびたびブレーカーが落ちるのは困りますが、契約アンペアが大きいほど基本料金が上がります。見直したい方はカスタマーセンターに相談を。電気は3段料金制度により、使用料に応じて単価が変わります。300kWhを超える3段は割高です。家の広さや地域にもよりますが、料金内訳で3段料金が多い方は節電が必要でしょう。
節電は家族の協力が欠かせません。「お知らせ」の中ほどには、昨年同月と今月の使用比較がありますから、家族にも見せてください。「何%増えた」と数値化されていますから、節電意識も高まると思います。昨年分を超えないことを目標にしましょう。
外気温が低いときは、まず灯油やガスのファンヒーターで一気に暖めてから、エアコンに切り替えるといいでしょう。設定温度は20度が目安です。設定を21度から20度に、1度下げただけで、年間1千170円節約できます(資源エネルギー庁調べ)。カーディガンを羽織ると体感温度が2.2度アップするという試算もあります。
待機電力は極力、カットしたいもの。なかでも給湯パネルの主電源がオンのままではありませんか。外出や就寝時は主電源を落とす習慣を。
料理は時間短縮が光熱水道費の節約につながります。野菜の下ゆでは鍋より電子レンジが早くてお得。ご飯も炊飯器で何時間も保温するより、炊き立てを小分け冷凍し、レンジでチンがおいしいしお得です。
節水には、節水シャワーヘッドがオススメです。水圧など使用感はそれほど変わりません。3千~5千円ですが、一度交換すれば節水効果はずっと続きます。洗濯は毎日することにこだわらず、まとめ洗いを。スピード洗いやすすぎを1回に減らすことなども効果的です」
電気料金の増加を値上げの影響とあきらめず、節電の糸口を見つけたい。