●8億円から月12万円の生活に転落…天国と地獄とは、まさにこの事!

「天国から地獄に突き落とされましたけど、いま自転車でトマト買いに行っている生活のほうが世の中幅広く見えますよ。それに子供らと仲良く晩飯を食べることもできるしね。あの当時では考えられないですから」

だが、例え地獄に落ちても、昔の面影はある程度維持していかなければいけないという思いは強い。それで精一杯突っ張ってみるそうだが、どうしても経済的にしんどくなってきたら、くじけてしまうそうだ。
利勝さんや幸子さんの面倒もみたいが、経済的に余裕かないために見れない。この悔しさが、健治さんにとってはたまらないのだという。

「昔だったら、20万円でも30万円でもボンと投げといて、これで当分やっとけみたいなことができたけど、いまでは3千円投げたら、こっちがパンクしてしまう」(健治さん)

現在の収入は、月12万円の生活保護のみ。そこから家賃や光熱費、電話代などを払ったら5~6万円しか残こらないそうだ。つまり1日2千円ほどで暮らしているわけだ。保険金詐欺で8億円を騙し取っていた頃の生活からは考えられない落差である。

外車からママチャリに乗ったりしてるけど、それは自然とできるもんです。別にそれが恥ずかしいとも思わない。なんか人間の本質というか、いくら金持ちであっても貧乏であっても、人間という動物に変わりはないと思っているしね。結局、原点に返らんといずれ生活は崩壊するし、原点に返ることで、耐えるときに耐えないとどんな勝負にも勝てない気がしますね」

この裁判を何とか最後にひっくり返すために、とにかくいまは辛抱するしかない。もしここで、派手な生活がしたくなったら、きっと支援者たちも遠退いていく。いまが踏ん張りどころだと、健治さんは考えている。

「僕は拘置所の中を生活を知っている。眞須美があの麦八分の“腐った飯”を食っているのに、外で美味いもんなんか食う気になれない。だから『暖房費が月に3千円もかかるのはもったいない』ではなく、『あいつは暖房なしで寝ているんだ』というふうに思えば、自分も辛抱できる」

すごい夫婦愛である。いまは健治さん自身も苦しい状況ではあるが、「拘置所や刑務所に比べたらましや」と笑って答える。まるで自分自身と戦っているようでもあった。

シリーズ人間【林眞須美和歌山カレー事件・林家の10年更新中

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