12月2日から、政府の節電要請期間が始まった。原発の廃炉費用も上乗せされ、電気料金はますます高くなるようだ。そこで経済ジャーナリスト・荻原博子さんが「家族でできる冬の節減」を提言してくれた。

 

「頭寒足熱がいいと床暖房が注目されますが、広範囲を暖める床暖房より、人がいる狭い場所だけを暖めるホットカーペットのほうが割安です。こまめに温度を調節し、暖めすぎを防ぎましょう」

 

荻原さんは最近、電気敷毛布を愛用しているという。背中が温かいとエアコンなしでもぐっすり眠れ、切タイマーがあれば消し忘れもなく安心だ。

 

「冬の節電はほかにも、エアコンの設定温度を1度下げる。お風呂は時間を空けず、続けて入る。湯たんぽなどエコグッズを活用するなどありますが、みなさん、ご存知のことがほとんどだと思います。節電が成功するかどうかのカギは、実行力。家族の協力が不可欠です。家族が集まるお正月に、節電について話し、来年の電気使用計画を立てましょう」

 

話し合いをスムーズに進めるためには、事前に資料を集めておきたい。電力会社のカスタマーセンターに問い合わせれば、過去の電力使用状況のグラフなどを送ってもらえる。これを見て無駄遣いの原因を探してみよう。

 

「今年の春から電気メニューが変わりました。平日の日中に電気をあまり使わない方や夜間に多く使う方など、適切に選べば電気料金が割安になります。カスタマーセンターに相談すれば、使用状況にあった料金メニューを提案してくれます。インターネットなら、料金メニュー設定のシミュレーションも可能。また、これからは自然エネルギーの時代。太陽光パネルの設置などをじっくり検討するのにも、いい機会です」

 

省エネ設備の導入には、国や自治体の援助もあるが、助成額はさまざま。お住まいの自治体にお問い合わせを。

 

「ふだんはそれぞれの個室にこもりがちな家族が、一部屋に集まり、鍋などを囲んでワイワイ話せば、楽しくて暖かい。節電効果もバッチリです。光熱費の高騰は、家族の協力と団結で乗り切りましょう」

経済ジャーナリスト
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