予防内科医が「味噌」の効能を解説、美肌&美腸に効く栄養素

食卓に並ぶ1杯の味噌汁。なんとなく、飲んでいる人も多いかもしれないけれど、実はこの『味噌』は、美と健康のために必要な成分を、た〜っぷり含んだ食品なんです!

 

「腸内環境を整えることは、美と健康を手に入れるうえでの、基本中の基本。そのために、大さじ1杯の味噌を、日々のレシピに加えてみてください。毎日味噌を食べることが、あなたの体を内側から変えていくはずですよ」

 

こう語るのは、予防内科医で、料理家でもある“ドクターシェフ”こと、関由佳さん。日々たくさんの患者と向き合うなかで、現代人は腸内環境の悪化により、消化力が低下していることに気づいたと話す。

 

「消化力が落ちると、食べたものを正しく消化・吸収・代謝できなくなり、栄養不足になってしまう。そうなると食べ物が未消化のまま体の中にたまり、毒素となるのです。この毒素が、さまざまな病気を引き起こします。つまり、栄養素を正しく消化・吸収できる体をつくれば病気は予防・治療できる、と考えました」

 

関さん自身も、15歳から慢性的な生理不順や立ちくらみ、そして下痢や便秘といった腸の炎症に、長い間悩み続けていた。日々の診療で得た気づきと、自身の悩みを踏まえて、病気と食の関係や栄養学について本格的に勉強するようになったという。

 

「’13年、調理技術と栄養学を学ぶために、ニューヨークの料理専門学校に留学しました。そこで、味噌のすばらしさに気づいたのです」

 

関さんは、「味噌は最高のスーパーフード」と断言する。その根拠は何なのだろうかーー。

 

「生命の維持には、必須アミノ酸とビタミン、ミネラルが欠かせません。味噌はこれらすべてを含んでいるだけでなく、腸内環境を改善させる乳酸菌や食物繊維も豊富。さらに、発酵という段階を経ることで、『メラノイジン』という、老化を抑制する抗酸化物質を生み出すのです」

 

味噌の持つさまざまな栄養に気づいた関さんは、食事に味噌を取り入れるように。それ以来、腸の炎症などの悩みは解消し、“薬いらず”の体になったという。

 

「腸内環境の改善は、がんや脳卒中、そして糖尿病といった生活習慣病を予防できることが明らかになっています。最近ではうつ病や認知症といった病気も腸が関係していることもわかっています。その点、味噌は“腸活”において、とても優れた食品なのです」

 

だが、味噌は塩分量が多いのでは? という疑問が。とくに高血圧の人は気になるところ。

 

「実を言うと、味噌は、同じ量の醤油と比べると、塩分量は少ないのです。だから私は、料理をする際に塩は使わず、風味もたっぷりある味噌を調味料として利用しています。むしろ、味噌には血圧を下げる作用を持つ物質があることも、研究で明らかになってます」

 

ちなみに、厚生労働省が指針としている1日当たりの塩分量は8グラム。カップラーメン1杯の塩分量は約6グラムに対し、味噌汁1杯の塩分量は1.2〜1.5グラム。日常に取り入れるうえで、問題はない。

 

「味噌を選ぶうえでオススメなのは、味噌専門店で、大豆、塩、麹だけで造られた長期熟成の味噌。スーパーなどで購入する場合は、パッケージに『天然醸造』『長期熟成』と書いてあるものを選ぶのがよいと思います」

 

「女性自身」2020年2月18日号 掲載

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