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電気代の高騰が止まりません。東京電力では、平均モデル家庭の8月分の電気代が7月より約250円高い9120円前後です。値上がりは12カ月連続で、1年前から約3割も上昇。電力逼迫で7年ぶりに「節電要請」が実施されるなど、電力不足は差し迫った問題です。

 

そんななか、節電すれば「節電ポイント」がもらえる仕組みが広がっています。そこで、経済ジャーナリストの荻原博子さんが「節電ポイント」について解説してくれましたーー。

 

■ポイントは買い物券などに交換でき、料金も安く

 

特に、電力逼迫が厳しい時間帯を通知し、電気使用量を抑えてもらう「デマンドレスポンス」が増えています。

 

東京電力の「夏の節電チャレンジ2022」では、節電してほしい時間帯を前日か当日の1時間前までに通知。普段の使用量と比べ、節電量1kWhごとに5節電ポイントが付与されます。

 

1kWhとは、一般的なドライヤー(消費電力1.2kW)なら50分使ったときの電力量です。何か1つで一気に節電は難しいので、ドライヤー時間を短くする、エアコンの設定温度を少し上げる、炊飯器の長時間保温をやめるなど、小さな節電を積み重ねましょう。

 

ちなみに東京電力の1節電ポイントは1円相当です。キャンペーンの3カ月で最大1500ポイントまで付与され、300ポイント以上でTポイントなどに交換できます。

 

東京ガスは「夏の節電キャンペーン」を行います。節電ポイントの基準は東京電力と同じですが、期間中の総節電量に応じて、最大4000円相当のアマゾンギフト券が節電ボーナスとしてもらえます。

 

新電力のソフトバンクでんきは、ユーザー専用の「エコ電気アプリ」を配布。アプリで、季節を問わず月に2~4回「節電チャレンジ」を実施しています。参加者のふだんの使用量に応じて節電目標がそれぞれ設定され、クリアするとポイントがもらえる仕組みで、ゲーム感覚で節電できると好評です。

 

北陸電力の「みんなde節電チャレンジキャンペーン2022夏」は、昨年の電気使用量と比較し節電できればポイントがもらえます。

 

いずれも、メールなどで事前の参加申込みが必要。お忘れなく。

 

節電ポイントは値上げ額と比べると“ないよりマシ”程度ですが、節電のきっかけにはなるでしょう。また、節電すれば電気代自体を抑えられますが、無理は禁物です。今年は猛暑のようですから、エアコンを上手に使いましょう。

 

電気代の急騰で家計は大打撃を受けているのに、国が無策なことに私は憤りを覚えます。ガソリン高騰への補助金には1.5兆円もの予算を割くのに、電気代にはゼロ。「電気代の高騰を抑えるためには原発の再稼働しかない」と世論が傾くのを待っているのでしょうか。

 

選挙が近づき、国が節電ポイントを支援する動きも出てきました。ですが、メールなどで申し込んだ方だけが参加できるキャンペーンの支援より、高騰が続く間だけでも「電気代には消費税をかけない」など、国民全員に行き渡る対策が、早急に必要だと思います。

 

【PROFILE】

荻原博子

身近な視点からお金について解説してくれる経済ジャーナリスト。著書に『「コツコツ投資」が貯金を食いつぶす』(大和書房)、『50代で決める!最強の「お金」戦略』(NHK出版)などがある

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