日曜日の夜に突然破水した私。
痛みのあまりパニックに陥りながらも周囲のあたたかい支えにより、無事受付を終えたところまでが前回までのお話。
そして今回。ゆめこ出産編 第二弾です。
検査を受けて、分娩前室のベッドに横たわった私は
陣痛の強さと間隔の短さから、ゆめこが生まれるまでそう時間はかからないであろうことを悟りました。
助産師さんも同意見。長く見積もって1時間ほどだろうとのことでしたので、そうと決まればすることはひとつ。
腹ごしらえです。
出産はとにかく体力勝負。前回の出産で嫌というほどそれを思い知らされたので、破水したことを母に伝える際におにぎりを病院に持ってきてくれるよう頼んでいたのです。グッジョブ私!
夫にはまめのサポートを任せることにして、荷物とおにぎりを持った母を分娩前室に召喚です。
激しい痛みに耐えつつ、痛みが引いたわずかな時間におにぎりをパクつく。
それを20分ほど繰り返した頃でしょうか。
明らかに質の違う痛みが全身を貫きました。
一気に緊張感が高まり、騒然とする室内。
ゆっくりと分娩台へと形を変えるベッド。
ちょっと待て。
ここは分娩前室ではなかったのか?
そんなことをぐるぐると考えている間に、私のいた場所は立派な分娩室へと変化していました。
そう、ここは陣痛・分娩・回復を一つの部屋で過ごすことのできるLDRという部屋だったのです。陣痛ピーク時に分娩前室から分娩室まで歩いて移動するのは辛いですからね、なんて便利!
激しい痛みの中、このまま移動なしで出産に臨めることにすっかり安堵した私は大切なものを見落としていました
この空気の中取り残され、部屋の隅で佇む母の存在です。
おにぎりと荷物を届けに来ただけなのに。
とはいえそんなことが言い出せる雰囲気でもなく、成り行きで立ち会う羽目になってしまった母。
いよいよクライマックスの来週は、そんな母から聞かされた、ゆめこ誕生の瞬間の様子をできるだけ忠実に再現してお届けします。