その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の“霊がよく見える”ピン芸人・シークエンスはやとも(29)。『ポップな心霊論』は、そんな彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!
【都市伝説はガセネタとも言い切れません】
先日、とあるトンネルまでロケに行ってきました。そこは実際の事件の現場として有名な心霊スポットなんですが、実はこれはまったくのガセネタ。本当の現場は違うところなのに、なぜか間違って浸透している都市伝説なんです。
ただ、到着してみると、トンネルの周辺には、かなりの数の幽霊がいて、心霊スポットとしては間違いなく本物でした。ただ、撮影が始まってもとくに何も起こらず、芸人さんとアイドルの女のコが2人でトンネル内を歩くことになったんです。
すると数メートル進んだところで、急にアイドルのコがパニックになってしまいました。すぐに彼女を外に連れ出すと、同行していた霊能者さんがおはらいを始めたんですが、僕は背中をさすることしかできませんでした。するといきなり、例の事件の被害者のものと思われる記憶が僕の頭の中に飛び込んできたんです。一瞬のことでしたが、最悪な気分になりました。
たぶん、ガセネタといえど、現場として有名になりすぎたせいで、人々の恐怖心が具現化してしまったのかもしれません。僕もアイドルのコも、たくさんの人の生き霊みたいなものに、触れてしまったんじゃないかと思います。
【PROFILE】
シークエンスはやとも
1991年生まれ。吉本興業所属。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)などで見せた芸能人の霊視も話題に。自身のYouTubeチャンネルでも心霊話を配信中。8月4日には本連載をまとめた初の著書『ヤバい生き霊』(光文社)が発売された。
「女性自身」2021年2月9日号 掲載