■離婚は面倒。でも一緒にはいたくない
今回の報道は疑惑ということですが、浜田さんご夫婦に限らず最近は熟年夫婦のあり方が変化。「離婚や同居か」という二択ではなく、グラデーションが生まれてきているように感じます。
これまで話を聞いた方のなかに、“建設的な家庭内別居”をしているご夫婦がいました。
仲は良くないけれど、いがみあったり無言を貫いたりするほど不仲ではない。シンプルに今の生活や価値観が合わない2人だけど、離婚するほどのエネルギーは互いにない。
離婚は面倒だけど、一緒にはいたくない。そんな2人が取った選択は、建設的な家庭内別居だそうです。具体的には食事だけ時間を決めて一緒に取るけれど(作るものは妻の都合)、それ以外はいっさい干渉しないとルールを決めているとのこと。そんな緩やかな取り決めで快適になるのか疑問でしたが、これが上手くいっているそうです。
■熟年離婚の割合は増加傾向にある
「熟年離婚」という言葉が当たり前になって久しいですが、近年は離婚件数全体における熟年離婚の割合は増加傾向にあります。離婚割合が増えているのであれば当然、水面下では離婚予備軍とでも呼ぶべき不満を抱えた夫婦がゴマンといるのは明らかです。
また最近は「夫源病」と呼ばれる言葉がちょっとした流行です。夫が原因となって、妻側に健康不調が出る。これが夫源病の症状だといいます。タレントの上沼恵美子さん(66)もまさに同様の悩みを抱えた結果、今では「別居して週末だけ会う」という生活を公言しています。
コロナ禍となり、夫が自宅にいる時間がさらに増えました。一般の方々の中にも、こうした症状を感じる方は多いのではないでしょうか。そうした問題が夫婦に起きたとき、金銭的な余裕がある夫婦ほど「前向きな別居をして、自分らしい人生を歩んでみよう」と考えるのは自然なことです。
ちなみに別居をきっかけに関係が上手くいくケースと上手くいかないケースには、明確な違いがあります。それは、「ちゃんと話し合って決めている」ということ。どちらかが不満を抱いて“なし崩し”的に別居が始まるケースは大体、その後も上手くいきません。
結局、離れ方にも“夫婦の質”のようなものが現れる。そう思いながら今回の報道を見ていくと真相こそ定かではないものの、少なくとも年末年始などは一緒に過ごしている様子。ですからなんだかんだ、この夫婦は上手くいってそうだなと個人的には思うのでした。
(文・おおしまりえ)