■“人生のタイムリミット”の意識
斉藤さんは不倫を継続していると同時に、家庭生活も継続しており、またお子さんが芸能の道へ進むなど、どちらもそれなりに形を保っているように思います。
旦那さんやお子さんがご自身の不倫を容認しているかは別として、不倫をした結果、「家庭が壊れきらない」ことが知れたことで、もしかしたら御本人的にも、わざわざ離婚を言い出したりするよりも、現状維持を選択しようと考えている可能性はあります。
過去に筆者は10年来の不倫を続ける50代の女性に取材をしたことがあります。彼女はすでに不倫相手にも家族に近い感覚を抱いており、恋愛感情はないと話していました。また、夫はおそらく自身の不倫に気づいているとも話していました。
それでも別れない・別れを切り出されない理由を聞くと、「切り離す面倒くささが全てにおいてある」と語っていました。
確かに、お子さんなどの問題を除いても、老後を意識した段階で生活や財産、人生のすべてを切り分けていく離婚の手続きはとても大変です。夫が大嫌いなどの不満がない以上、いびつながらも形を保って人生を進めるのも、仕方ないと割り切るのがこの世代の特徴なのかもしれません。
特に、斉藤さんは近年“タイムリミット”を意識した発言を繰り返しています。
’15年3月には「ORICON MUSIC」のデビュー30周年を振り返るインタビューで《私が今、日常の中で思うことは「人生ってあっという間だな」ということなんです。自分にとって“死”だったり、“人生の終着点”というものが、意外と身近になってきたなって》と述べていました。
また、‘23年11月の「マイナビニュース」のインタビューでは、自身に付与されてきた清純派イメージについては縛られていなかったとして、《というか、それ以外のものを追求したとして、とても遠回りになるんじゃないかと。限られた時間の中で、それ以外のことをやっている暇はなかった。この年齢になり、死というものを意識するようになってきて、余計、そうやって自分を煩わせるものが無駄に感じるようになった》とコメントしています。
ここから読み取れるのは、彼女はかなり強く「死」を意識し、時間が有限であると感じていること。それによって生き方も周りの目より、自分がどうあるかを重視している事がわかります。
「不倫は社会的には許されるべきことではない」という風潮が今はありますが、それはあくまでも世間の考え。彼女自身が、限られた時間の中で自分らしく生きることを優先しているのであれば、離婚をしたり関係を断つという選択は優先度が低いのかもしれません。