(写真・神奈川新聞社)
陸上自衛隊高等工科学校(横須賀市御幸浜)で12日、2年生に小銃を手渡す「銃貸与式」が行われた。毎年、教育訓練で銃を使い始める同学年を対象に行っているが、今年は広く報道陣に公開。集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法成立後初となる同式典で約310人が銃を手にした。
昨年9月の安保法成立で自衛隊の活動範囲は大きく広がり、正当防衛に限られていた海外での武器使用の範囲も拡大した。この日、手渡された小銃は、長さ約90センチ、重さ約3・5キロ。幹部自衛官から1人ずつ手渡される度に、それぞれ「銃!」と声を発して受け取り、自身の銃に書かれた番号を会場に響かせた。
滝澤博文校長は「銃は、最後に自分の身を守るもの。絶対に武器を手にしたら離してはいけない」と訓示。2年の不動翔基さん(17)は「銃の重さに驚き、国民を守る責任の重大さを感じた」と心境を語りつつ、「いざというときは人をあやめるということは、今はまだ思いつかない」と話した。
貸与された銃は、5月中旬の訓練で初めて使われる予定。
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