(写真・神奈川新聞社)
「現場発! 物流の魅力発見」と題したシンポジウムが26日、横浜市鶴見区で開かれ、物流関係者ら約300人が参加した。少子高齢化やインターネット通販の普及に伴い、物流業界での労働力不足問題への対策を考えようと、国土交通省関東運輸局(持永秀毅局長)が主催した。
女性が働く環境が整備され、活躍の場が広がっていることを受け、物流の現場で働く女性によるパネルディスカッションが行われた。日新の港運部代理店課で働く岩崎渚さんは「船会社や船長の代理として横浜港に入出港する船の作業を支援する仕事。この業界は女性が意外と多くて働きやすい」と紹介した。
ただ、物流業界には多くの課題が指摘されている。その一つ、長時間労働について専門紙カーゴニュース記者の石井麻里さんは「長時間労働をなくしていくためには荷主の協力が不可欠」と、意識改革の必要性を訴えた。
業界に女性を増やすための提言として、三菱倉庫横浜支店大黒第一営業所の畑久美子さんは「交通アクセスの改善と、仕事と家庭の両立支援制度が大切。大黒ふ頭はアクセスの不便さを解消すれば、より働きやすい職場になる」と話した。
コーディネーターを務めた大原みれいさん(日通総合研究所)は「物流は国際的で、世界につながる仕事。産業や人々の生活を支えている。そんな仕事に誇りを持って取り組んでほしい」と呼び掛けた。
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