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(写真・神奈川新聞社)

 

市独自で防犯カメラの運用を予定している藤沢市は12日、ことしから2020年までの4年間で市内の主要駅に計15台を設置する方針を明らかにした。同日の市議会補正予算常任委員会で、20年東京五輪を控え、犯罪抑止を目的としていることなども説明、委員からは「個人情報の保護には十分留意してほしい」と厳格な運用を求める声が上がった。

 

市防犯交通安全課によると、市が独自で防犯カメラを設置、運用するのは初めて。県が昨年度から実施している市町村向けの設置の補助事業を活用する。

 

 

市議会に提案した補正予算案には、ことし12月にJR藤沢駅南口に2台、辻堂駅北口に1台を取り付ける費用約260万円を計上。同月に運用をスタートするとともに、以降は18年に湘南台駅周辺に4台、19年は藤沢駅南口、辻堂駅南口に各1台、湘南台駅に2台、20年は藤沢駅北口に4台を据える予定という。

 

 

この日の市議会常任委では、委員が「警察ではなく、自治体が設置するのはなぜか」「事業を実施するためのガイドラインはあるのか」「(設置、運用を規制する)条例は定めないのか」などと質問。また「市民の自由な活動を制限するものであってはならない」といった意見も出た。

 

 

市は条例は定めず、県のガイドラインなどを参考に独自の基準を設けていくと説明。県警などと相談しながら、設置場所や台数を最終的に判断するとした。

 

 

カメラを設置するためには市の個人情報保護制度運営審議会の承認が必要だが、運用に関しては市に報告義務はない。また、運用の適正性を担保する第三者機関もないことから、市防犯交通安全課は「適切に運用しているか否かをチェックする体制は今後、考えていく」としている。

 

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