(写真提供:被害男性/神奈川新聞社)
茅ケ崎市で昨年9月に開催されたマリンスポーツの大会で、配布されたTシャツを着た選手らの皮膚にやけどのような症状が出た問題で、茅ケ崎署は12日、業務上過失傷害の疑いで、製作に関わった京都市山科区の薬剤開発会社「松井色素化学工業所」の元役員(67)=大津市=と社員(35)=京都市=の男性2人を書類送検した。
大会実行委員会などによると、Tシャツは昨年9月10、11日にあったスタンドアップパドルボードの国際大会で、選手、スタッフに計363枚配られたが、上半身に痛みを訴える人が続出し、入院者も出た。
同署によると、Tシャツにはプリントの色合いを良くする目的で薬剤が使われていたが、この薬剤に含まれる化合物が溶け出し、炎症などを招いた。男性2人は、本来は床の殺菌などに使われる薬剤をプリント加工の「前処理剤」として、Tシャツ製作に関わった業者に販売していた。
書類送検容疑は、薬剤の安全確認を怠り、Tシャツを着た107人に化学熱傷などを引き起こして重軽傷を負わせた、としている。
同社は「安全性の確認が不十分だった。大会関係者におわび申し上げるとともに、製品検査を徹底したい」と話している。
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