(写真・神奈川新聞)
障害のある子どもを持つ母親でつくる一般社団法人「sukasuka(すかすか)-ippo(いっぽ)」が、横須賀市久里浜の久里浜商店街の空き店舗を活用して、「インクルーシブ学童」を4月に開所する。障害の有無に関係なく子どもたちが放課後に集まり、共に成長し合う環境づくりを目指す。
同法人は、ホームページ上での子育て情報の発信や勉強会の開催などに取り組む。インクルーシブ学童は、日ごろの学校生活では普通学級と特別支援学級に分かれて学ぶ子どもたちが共に過ごす場所を作ろうと発案した。
市教育・保育支援課によると、市内には62カ所の学童クラブがあり、このうち30施設で障害児を受け入れているが、平均1〜2人の在籍にとどまる。同法人によると、障害の有無にかかわらず共に学ぶ「インクルーシブ」をうたった学童クラブは市内で初めてという。
遺伝子疾患「アンジェルマン症候群」の小学1年生の次女を持つ五本木愛代表理事(43)は自身の子育て経験を踏まえて、「障害のある子どもたちは、たくさんの人たちと接することでコミュニケーションを自然に取れるようになるなど成長につながる」と意義を強調。「健常の子どもたちも障害児と接することで相手の気持ちを読み取る力を身に付けて、心豊かに成長して、その先の偏見の解消になれば」と話す。
学童の名前は「sukasuka(すかすか)-kids(きっず)」。定員は22人で、平日は午前11時から午後6時まで、土曜日は午前8時から午後6時まで開所する。保育士の資格と幼稚園教諭の免許を持つ同法人のメンバーが放課後児童支援員となり、計4人ほどの職員が常駐する。
久里浜地区の小学校を中心に、入所する児童を募集中。27日には、久里浜コミュニティセンター(同市久里浜)で午前10時から入所説明会を開く。問い合わせは、五本木代表理事電話080(5484)818。