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事故機の機体の一部を車両に載せる米軍関係者=19日午後、東村

 

米軍普天間飛行場所属の大型輸送ヘリコプターCH53Eが沖縄県東村高江で不時着し炎上した事故で、在沖米軍は19日午後、解体した機体の搬出を行った。県警による実質的な現場検証はできないままで、日本側による事故の原因究明は一層困難になった。

 

事故現場となった牧草地を所有する西銘晃さん(64)によると、米軍の現場責任者が19日、西銘さんに初めて謝罪した。

 

台風21号が接近していることもあり、米軍は機体の撤去回収作業を急いだ。午後7時ごろ、大型トラック4台が到着したが、現場につながる道が狭いため進入できず、午後8時半すぎ引き返した。事故現場では、米兵が午前中から、回転翼や翼の軸部分とみられる部品などを次々と外し、機体を解体。部品は、比較的小さいものからコンテナ型車両やワゴン車に載せられ、米軍北部訓練場と普天間飛行場の基地内に運び込むのが確認された。

 

県警は内周規制線の外で米軍による解体作業を見守った。捜査のため現場に立ち入ることができたのは、これまでに17日の約50分間だけだ。県は土壌調査のため内周規制線内への立ち入りを米軍側に求めたが、認められなかった。県の謝花喜一郎知事公室長、基地対策課の金城典和課長らも内周規制線沿いから現場を視察。高江区の仲嶺久美子区長とも意見交換し、不安や風評被害の解消に向け取り組んでいく考えを伝えた。

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