今回、施術を体験してくれるのは夏未さん(26)。アレンジのしやすさから、20歳を越えたころからず~っとロングヘアだそうですが、髪にコシがないのがいまいち悩み。そこで日常的に髪を巻いているそうですが、そのため毛先が傷んでしまったという髪のデフレ・スパイラル状態に……。
確かに、全体的にボリュームがなくぺったりした印象。毛先もパラパラと広がっています。
夏未さんの美容院選びのポイントは「自分の好みをわかってくれたり、似合う髪形をみつけてくれるところ」。確かにそれはとても大事なことですが、同じ美容院に通っているからこそ、同じスタイルになりがちという盲点も。
さて、今回施術を担当してくれるのは、「特技はしゃべること」というスタイリストの高木さん。
「若く見えるようにしてください!」という夏未さんのオーダーを受けて、今回のコンセプトは?
「希望を聞きつつ、でも子供っぽくならないようにしていきましょう。巻き髪好きとのことですので、毛先のいたみをとりつつ、巻きやすいように髪をカットします」(高木さん)
夏未さんの髪の毛は直毛タイプ。きれいなロングヘアが実現する毛質ですが、反面、動きが出にくく、どうしてもぺったりしがちだそうです。
髪を濡らさずカットする「ドライカット」で、いたんだ部分を切りつつも髪に動きを出して、「若々しさ」を出すことに決まりました。
いたみが集中している毛先からカットしていく高木さん。
「毛先の毛量が多いと、ドライヤーで乾かす時間もかかって髪がいたみやすいんですよ。さらに毛量を少なくすることで巻き髪もしやすくなるんです」
なるほどなるほど。
はさみを動かしながらも日常的な髪のケアについて話がはずみます。
「トリートメントはしていますか?」
「いえ、髪を巻くときに、巻き髪がキレイに決まるカールウォーターを使うことはありますけど……」
「髪の毛を巻くと、どうしたっていたみやすいんです。洗い流さないタイプのトリートメントを毎日使うといいですよ」
高木さんは40代以上の女性を多くお客様に持つスタイリスト。
穏やかな話口調で着実に進んでいくカットに安心感を覚えます。