ついにこの日がやって来た!
ケヴィン・リチャードソン脱退後、4人編成となったバックストリート・ボーイズが一体どんなライブパフォーマンスを観せてくれるのか? とうとうその時がやって来た! 期待に胸躍らせなが東京ドームへとむかう途中にある、いつもの山下書店は、今日もしっかり来日公演アーティスト関連の書籍を通りに並べている。『イン・ロック』を中心に、バックナンバーから最新刊までバックストリート・ボーイズ一色だ!
この記念すべき初日の目撃者になるため、ドームに集まった観客数5万人! 2階席スタンド上までぎっしり人が入っている。誰もが心待ちにしていたことだろう。その瞬間がやって来た!
18時10分、会場内が暗転するとかつて聞いたことのないほどの歓声がドームに渦巻く。
まるで、あのハリウッドスター、シルベスター・スタローンが映画『ロッキー』で久々に映画界にカムバックしたのを思い出させるかのよう、まるで2年ぶりに俺たちも東京のリングへ戻ってきたぜ!と言わんばかりに、ステージ中央にセットされたボクシングリングにメンバーそれぞれが違う色のガウンを着て登場! 青のニック、黄色のブラインア、赤のハウィ―、黒のA.J.が、リングの上でそれぞれシャドウボクシングの真似をしながら『LARGER THAN LIFE』でスタート。第一声をあげたのはハウィ―「ハロージャパン!元気ですか~!」

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ステージ横にセットされた巨大スクリーンにメンバーそれぞれの顔がアップに映しだされると、歓声は更に大きさを増す。
ニックがカメラに向かってニコッと笑った途端にこぼれる白い歯が眩しい。2階スタンド席のファンまでもこれには、ハートをノックアウトされたに違いない! ガウンを脱いで、次に皮ジャンをパッと羽織るまでに一瞬みせた黒のタンクトップがとてもセクシー。今日のステージまでに作り上げられたダンスレッスンの成果が引き締まった体に現われていた。
『UNMISTAKABLE』ではステージ上に4つの椅子が登場。椅子に跨って歌う4人を観ていると、やはりケヴィンが在籍してた時の5人とはまた違う、4人ならではの構成が考えられているのがよくわかる。『I WANT IT THAT WAY』でブライアンが耳に手を当て「みんな聞こえないよ~」というジェスチャーで客席を煽ると、コーラス部分を観客みんなが大合唱。そしてニックが「That’s Right!」とうなずく。
今回のショウでは、メンバーそれぞれにソロで歌うパートが用意されている。
「美しい日本に来られて嬉しいです。あなたのために歌います」と言って始まったのはハウィ―が歌う「She’s Like The Sun」。ラテンのノリでハウィ―が踊るサルサダンスばりのステップと腰つきは、新婚さんというだけあって、なんだか艶めかしい~。
ハウィ―のソロのあとは、スーツ姿に着替えたメンバーがステージ左に用意された丸テーブルを囲んで(A.J.の好きな)ポーカーゲームをしながらおしゃべり。前作『NEVER GONE』のCDに収められている写真がここに飛び出してきたようだ。ステージ中央にセットされたスツールチェアに場所を移して歌ったのは『SHOW ME THE MEANING OF BEING LONELY』。まるで場末のバーに久しぶりに集まったかのようにリラックスしながら昔を懐かしむように歌い上げる。スーツ姿は4人4様。ニックの蝶ネクタイを少し崩した感じがまたいい。帽子好きなA.J.も衣装替えの度におしゃれなものにかえてくる。いつもはあんなにコメディアンぶりを発揮しているブライアンが、真剣に歌っている様子がなんだか可笑しい。
「次の曲はみんな知ってるよね? 携帯のバックライトを照らして!」とA.J.が言うと、ファンの持っているペンライトの光が更にまして、ドームは光の海に包まれた。曲は『INCOMPLETE』。このあたりから、メンバーがリラックスしはじめ、のびのび歌いあげる様子が伺えた。ニックなんかは髪の毛をグシャグシャにして力を振り絞りながらPVさながら演歌歌手も顔負けに拳を握り締めて歌っていた。A.J.のソロは今までの流れを打って変わってロック・チューンに『DRIVE BY LOVE』をハードに歌う。
続いて、ステージ後ろから登場したのは、ナント、ニックが叩くドラムセット。ドラムスティックが蛍光色の緑とピンクでかわいい。「スクリーム!スクリーム!」と観客を煽りながら、4人のバックバンドと共にセッション。ニックのドラムDJにあわせて曲はニュー・アルバムから『PANIC』へ。とここでニック自身にパニックが(!?)起こる。よくみると、ニックのパンツについたサスペンダーが右肩の方へ2本わたっている(!?) 衣装のいちぶぶん? いやいやニック自身もなんだか落ち着かない様子。気になりながら踊っていたが、やはり途中で「パチン」とはずしていた。こんな時、やはり4人のいきはぴったりで、観るひとによってはハプニングとは思わせない完璧なステージが繰り広げられていく。曲に、ダンスがつくとより一層かっこいいものになるんだ!と思わせるのはやはり生でライブをみてわかるもの。ヴォーギング(マドンナが昔踊っていた)タイプのダンスで歌い上げたのは『EVERYTHING BUT MINE』。4人の動きがピッタリと合って観ている観客の間から溜息が漏れる。続いてレスポールギターを持って現われたのはニック。ソロアルバムから『I GOT YOU』を披露。ドラムもやるしギターもやるインストルメンタルならなんでもおまかせのニックだ。
場内に笑いが起きたのは続いて演奏された『BSB MEDLEY』。ステージ後ろの巨大スクリーンに映し出されるPVに合わせて懐かしの曲を披露。今よりちょっぴり若いメンバーの姿に「可愛い~」「若い~」の声があちらこちらで沸きあがった。

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ライブが後半を折り返しても、勢いは止まらない! ニュー・アルバムからのファーストシングル『INCONSOLABLE』ではまたもや場内大合唱。バックストリート・ボーイズを昔から応援し続けているファンであるならば、CDを聞いて歌のボーカルパートが誰なのか、声を聞いただけでわかるはず。今夜ライブを観て初めて「この部分はハウィ―が歌っていたのか!」「ブライアンが歌っていたのか!」と納得したファンの方も大勢いたはず。どちらにしても4人になってもなんらクオリティーは衰えず、さらに言うならばよりパワーアップしたようだ。メンバーはステージ上を右へ左へとひっきりなしに動きまわっては一人一人のファンにアイコンタクトを送っている。
ソロ最後は『WELCOME HOME』を歌うブライアン。ブルーのアコースティックギターにはよく見えないが、誰かのサインが書かれている。昨年のソロコンサート来日時のように、今回もステージ前方へぬいぐるみが投げ込まれた。マイケルジャクソンの『ビート・イット』のイントロに合わせて、4人がステージへ再登場。今度はカジュアルな装いに変身。ニックは緑と白のストライプ柄のニット帽をかぶっている。ここのところ見かけるニックはストライプ柄ばかりのようなのは気のせい?
『THE CALL』はライブヴァージョンで登場だ。06年のライブではA.J.が1人で携帯を持っていたが、今回は4人全員が携帯電話を持って歌う。
そして最後は『WALK THIS WAY』のイントロが流れるなか4人はRUN DMCさながらアディダスのジャケットに着替えて登場。バックストリート・ボーイズのアンセムとも言うべき、お決まりのナンバー『BACKSTREETSBACK』。最後まで観客のボルテージは4人と一緒のまま、みんなで「Allright!」と叫んで、約2時間のショウは幕を閉じた。
バックストリート・ボーイズの魅力は、素晴らしい楽曲だけではなく、会場中が一体化できるライブパフォーマンスにもある。
改めて、ただのボーカルグループ、コーラスグループではない、ビッググループでることが再確認することができたショウだった。
「明日が、もう日本最終公演だなんて・・・・」と興奮気味に話ながらドームを後にしたファンが水道橋を歩いていた。ワールドツアーの最後は、是非また日本に戻って来てほしいと誰もが思ったにちがいない!

[撮影]Eiji Tanaka

Backstreet Boys@東京ドーム 16thFeb,2008

LARGER THAN LIFE
EVERYONE
ANY OTHER WAY
YOU CAN LET GO
UNMISTAKABLE
I WANT IT TAHT WAY
HOWIE SOLO
SHOW ME THE MEANING OF BEING LONELY
MORE THAN THAT
HELPLESS WHEN SHE SMILES
TROUBLE IS
INCOMPLETE
A.J.SOLO
SATISFACTION
PANIC
EVERYTHING BUT MINE
NICK SOLO
BSB MEDLEY
INCONSOLABLE
SHAPE OF MY HEART
BRIAN SOLO
I’LL BE THE ONE
TREAT ME RIGHT
THE CALL

BACKSTREETS BACK

来週19日(火)発売『女性自身』3月4日号に、バックストリート・ボーイズ来日記事とプレゼント告知が掲載されます! お楽しみに!

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