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いよいよ開幕が目前に迫ってきたソチ五輪。競技の安全を図るためとしてソチ市が野良犬の一斉駆除をしていることが伝えられ、全世界から非難の声が上がっていることは周知のとおりだ。米ABCニュースによると、駆除業務を請け負った会社の責任者が「野良犬はゴミだ」と明言しており、この発言も動物愛護団体などの激しい怒りを買っている。
この行政の横暴に義憤を駆られ、ロシアの億万長者、オレーグ・V・デリパスカが、自らが組織している慈善団体と共に、野良犬の救助費用を提供することを決めたとPeople誌が報じた。
救助プロジェクトの調整を任されているオルガ・メルニコワは、NYtimesの取材に対し、「市から『オリンピック村からすべての犬を連れて行かなければ撃ち殺す』と言われました」と話す。急ごしらえではあるが、犬のための救助シェルターを作り、そこにひとまず野良犬を片端から収容。慈善団体のメンバーが犬の世話をしながら、ずっとかわいがってくれる里親を探すという。
この野良犬の駆除が始まったのは昨年の10月。約300匹の犬が毎月毒液の注射によって命を落としてきた。この問題に対してIOCのスポークスマンは「健康な犬であってもすべて殺されるというのは間違っていると思う」とコメントするに留めていた。