The Hollywood Reporter
「脱出王」の異名を取る奇術師ハリー・フーディーニの生涯を描く映画『The Secret Life of Houdini: The Making of America’s First Superhero』の製作プロジェクトが現在進められている。ジョニー・デップが主役のフーディーニ役を打診され、交渉に入ったとThe Hollywood Reporterが伝えた。
フーディーニは1874年にハンガリーで生まれ、後に米国へ移住。縄抜けをベースとした脱出マジックで一世を風靡し、今もなおその名声は「米国で最も有名な奇術師」として輝きを放っている。『The Secret Life of Houdini: The Making of America’s First Superhero』では、フーディーニを単に脱出術の達人として描くだけではなく、オカルト文化にメスを入れた人としての一面を強く打ち出すという。
フーディーニが母親を亡くしたとき、当時米国では霊と交信するというスピリチュアリズムがブームとなっており、一時は彼も最愛の母との交霊が出来るのであれば、と傾倒した。しかし、霊媒師による降霊術はどれもいかさまであることを見抜き、以後は超能力や霊媒術などの調査活動に貢献している。
ウィリアム・カルシュの同名著作を元に、ニュース番組「Today」のシニアプロデューサーを務めていたノア・オッペンハイムが脚本を執筆。『REDリターンズ』のディーン・パリゾットが監督を務める。
『ダーク・シャドウ』、『ローン・レンジャー』、『トランセンデンス』など、ここ数年の主演作が軒並み低調のデップだが、今回は久々に“普通の人間“を演じることになる。彼の持ち味である繊細な演技が光るような作品を期待したい。