Rodner Figueroa / Twitter
口は災いの元、とはよく言ったものだ。米国のスペイン語テレビ局Univisionの人気司会者ロドネル・フィゲロアは、たった一言の失言であっという間に解雇されてしまった。
番組内で、あるメイクアップアーティストとのトーク中、アーティスト自身がミシェル・オバマ合衆国大統領夫人風のメイクをした写真が取り上げられた。それを見たフィゲロアはこう言ってのけた。
「ミシェル・オバマって猿の惑星に出てきそうだよね」
ファーストレディを侮辱するこの発言を重く見て、局上層部は即刻フィゲロアを解雇処分とした。その迅速さはまさに「尻尾切り」と言うべきものだった。それからわずか24時間後、フィゲロアはオバマ夫妻に宛てて弁明と謝罪の公開書簡を送った。
「はっきりさせておきたいのですが、私は人種差別主義者ではありません。そして、あなたに対する私のコメントもそういった意味のものでは決してありません。むしろ、メイクアップアーティストの仕事にこそ、落ち度があったのだと思います」
ロドナーは異人種同士の親の元に生まれ、スペイン系テレビ局としては初めて同性愛者であることを公言した司会者であり、オバマ大統領に2度に渡り投票した点を主張。また、自らの解雇がオバマ夫人の事務所からの圧力によるものであったこと、Univisionが公の場で恥をかかせたことを訴えている。
その上で、オバマ大統領に直接面会し、正式に謝罪を受け入れてくれるよう要請しているのだが、恐らくその願いが叶えられることはないだろう。