Chicago Tribune
ジンバブエで最も有名なライオンとして人気を集めていた雄ライオン「セシル」を、米国の歯科医ウォルター・パルマーが趣味のハンティングで射殺してから約10日。今最も世界中から憎まれていると言っても過言ではないパルマーに、身の危険が迫っているようだ。
パルマーがフロリダ・マルコ島に所有する別荘のガレージ扉に「ライオン殺し!(LION Killer!)」と青いスプレーで落書きされた上、門前には「お前もこうしてやる」と言わんばかりに赤く色を付けられた豚の足が多数散乱しているのが発見され、地元警察が出動する騒ぎがあった。
糾弾から逃れるように雲隠れしているパルマーは、身を守るために元警察官によって組織される私立探偵集団に調査と警備を依頼したという。そのメンバーの一人で、ニュージャージー州警察に35年務めた後、私立探偵となったウォルター・ザリスコーは、「(依頼人が)非難されていようが関係ありません。我々のするべきことは明確であり、ただ仕事を遂行するのみ。私情は挟みません」とコメント。
ジンバブエ当局はパルマーの身柄引き渡しを求めているが、今は一歩外に出れば誰に襲われるかわからない状況だ。狩る側から狩られる側に立ってしまった彼は、今どこで何を思っているのだろうか。