受賞式では「信じられないほど光栄」と喜びをあらわに
(写真:Shutterstock/アフロ)
米国時間7日、「2017 MTV Movie&TV Awards」の受賞式が行われ、『美女と野獣』に主演したエマ・ワトソンが「最優秀俳優賞」を受賞した。この賞は、「女優賞」ではない点に大きな意味がある。
ワトソンは男女の平等を訴え、フェミニスト運動に心血を注いできた活動家だ。アカデミー賞をはじめとした数々の映画賞は、男優賞と女優賞に分けられている。今年、MTVはこの垣根を撤廃し、男女の区別をしない「俳優賞(best actor in a movie)」を創設。その大きな変化の節目の年に、ワトソンは第一号の受賞者となったのだ。
ワトソンは受賞スピーチでこう語った。
「この賞について、言わなければいけないことがあります。演技に与えられる賞は、最初は性別で分けられてはいませんでした。この事実は、人間としての経験をどのように理解するかという点について大切なことを教えてくれています。MTVがジェンダーレスな俳優賞を創設したというムーブメントは、あらゆる人にとって様々な意味を持ちます。演技というものが、他の人の視点に立つことを可能とする能力であることを証明してくれたと、私は思います。そして、これは、2つのカテゴリーに分類される必要はないのです」
彼女と賞を競ったノミニーはヒュー・ジャックマン、ジェイムズ・マカヴォイ、ダニエル・カルーヤ、ヘイリー・スタインフェルド、タラジ・P・ヘンソンと、ちょうど男女3人ずつ。この動きが映画界に広まるかどうかは未知数だが、動向を注視したい。