27日、都内で、渋谷コクーン歌舞伎第十二弾『盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)』の製作発表が行われた。発表会には、歌舞伎俳優の中村橋之助(45)、尾上菊之助(33)、中村勘太郎(29)、中村国生(15)らが出席した。 忠臣蔵の世界を背景に、1人の浪士が巻き起こす悲劇を描いた内容となっている。コクーン歌舞伎では98年に上演されて以来の再演になる。源五兵衛役の橋之助は「このメンバーだからこそできる、時代を経ての今の『盟三五大切』をみんなでじっくり練っていきたい」と意気込みを語った。芸者小万を務める菊之助は、コクーン歌舞伎初参加。「まっさらな気持ちで小万という役をつとめたい。お客様に暑い夏の到来をつげられるような熱いお芝居をしたい」と語った。勘太郎は、父親の中村勘三郎(55)が前回演じた笹野屋三五郎に初挑戦する。98年も別の役で出演していたが「父に『下手くそ』と怒鳴られっぱなしでした。リベンジの気持ちでやります」と気合十分であった。勘太郎のエピソードを聞いた橋之助は長男である国生に厳しく指導するかと聞かれると、「ぼくは勘三郎の兄貴みたいに直接言ったり、教えたりするのが下手なタイプなので。」と話した。(撮影:小山伸正)

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