歴代最高視聴率が43.7%を記録した国民的時代劇ドラマ『水戸黄門』が、12月19日の「最終回2時間スペシャル」で42年5ヶ月の“世直し旅”に終止符をうつ。そこで、初代「格さん」横内正(70)と、二代目「助さん」&五代目「黄門さま」里見浩太朗(75)の2人に、ファイナル直前に撮影秘話を語ってもらった。
里見「助さんは僕にとって、青春なんだよ。20代で映画界に入って、35歳で助さんになるまで15~16年。その間は、時代劇の修行の場だったね。だから役者としての青春は、助さんのときに味わった気がするんだよね」
横内「『水戸黄門』が終わる寂しさは、浩ちゃんがいちばん味わっていると思う。『水戸黄門』が42年も愛された魅力ってなんだと思います?」
里見「簡単に言えば“家族全員で見られる楽しい明るい時代劇”。作品に日本人の心というものが常に流れていた。礼儀とかしつけとか、親子の愛、夫婦の愛、きょうだいの愛、目上の人を敬うこと、母親を大事にする心というものを教えていたんですよ」
横内「そういう日本人の心が忘れられていくのは寂しい限りだね」
里見「だけどさ、最終回のスペシャルは2時間なのよ。実は『水戸黄門』ってドラマは、2時間もつ番組じゃないのに(笑)」
横内「そんなこと言っちゃダメよ(笑)。以前2週で完結するストーリーにしたら、視聴者から『来週までに、私が死んだら結末が見られないから、1話完結にしてくれ』というクレームがきて、それ以来、2話完結ものはやらなかったと聞いたことがあるけど」
里見「もし生まれかわっても、助さんをやりたいね」
横内「僕も格さんがやりたいよ。僕にとっても『水戸黄門』は“青春讃歌”なんだけど、浩ちゃんは?」
里見「人生の応援歌!」