「子どものころから歴史が好きで、一度でいいから時代劇をやりたいとずっと思っていたんです。“構想40年”、ようやく夢が叶いました。大河ドラマの脚本を書きましたが、映画では初時代劇です。佐藤浩市さんからは『映画の脚本の書き方がやっとわかってきたね』と、上から目線で言われました(笑)」
そう語るのは、三谷幸喜(51)。彼が原作・脚本・監督を務める映画『清須会議』の制作発表が10月22日に行われた。役所広司(56)、大泉洋(39)、佐藤浩市(51)をはじめ、豪華キャスト26人が発表され、話題を呼んでいる。
「実は、僕は洋画のほうが好きで、これまで邦画、特に時代劇は別世界のイメージがあったのであまり観てこなかったんです。今回、改めて観てみると、素晴らしい映画が多いことがわかりました。初めて時代劇をやる僕みたいな人間は、自由な視点や発想でやろうと思っています。舞台が夏なので、蚊に食われやすい侍や汗っかきの侍、いつもアイロンをかけている侍など、個々の個性を出していきたいですね」
私生活では、小林聡美(47)小林と離婚してから一年半になる。離婚を発表した際、「はっきりした理由があるわけではない」とコメントしていた三谷。元妻についての現在の思いをこう語る。
「僕は彼女のことを日本一のコメディー女優だといまも思っている。それに彼女をいちばん生かせるのは、彼女の良さをいちばん引き出せるのは僕だと思っています。彼女次第ですが、ぜひ、いつか一緒に仕事したいと思っています。 実は、今回の『清須会議』も彼女に出演してほしいと思ってはいたんです。けど、オファーして断られたときのショックを考えると……。まだちょっと言えなかったですね(笑)」
11月からは映画がクランクイン。三谷も前を向き歩き始めようとしている。
「今はとにかく、もっと世界中の人を笑わせたいし、笑ってほしい。“日本にもこんなコメディーがあるんだ!”ということを伝えたい。“笑いに疎い日本人”という認識を変えたいと思っています。海外の賞について聞かれると『最低でもアカデミー賞!』と言ってしまいますが、実はそんなに賞にこだわりがないんです。もちろんいただける賞があるならどんな賞でももらいますけどね(笑)」