「大好きなカメラを持って舞台に立てるのは、うれしいですね」と、笑顔で話すのは玉木宏(33)。彼は現在、初舞台にして主演の『ホテル マジェスティック〜戦場カメラマン澤田教一 その人生と愛〜』(新国立劇場 中劇場)が3月7日の開幕を控え目下、稽古に励んでいる。
「舞台に出たいと思い始めたのは、7〜8年前からです。舞台畑の方と共演する機会が多く『舞台は怖いものだけど、気持ちいい』と聞いて、いい緊張感を味わってみたいと思うようになったんです。そして、今回の舞台に出合い、この年齢になってこの作品でよかったと思っています」
演じるのは、ベトナム戦争を撮影し、ピュリツァー賞に輝くも戦場に散った伝説のカメラマン・澤田教一。カメラは趣味の域を越え写真展も開いた玉木にとって、願ってもない役柄といえる。
「カメラの所作は慣れていますが、1枚の写真に懸ける情熱やどんな思いで戦場に向かったのか。澤田さんの出身地・青森やベトナムにも行って調べました。僕は風景ばかり撮っていて人を撮るのは難しいと思っていましたが、今度は人も撮ってみたくなりました」
そう語る玉木の目は輝いていた。
「とにかく、僕の初舞台を見に来てください!シリアスなだけじゃないので、楽しめると思います」
『ホテル マジェスティック〜戦場カメラマン澤田教一 その人生と愛〜』
【東京公演】新国立劇場 中劇場 3月7〜17日
【大阪公演】森ノ宮ピロティホール 3月20〜24日
【名古屋公演】名鉄ホール 3月26〜27日