昨年12月に歌手復帰をはたした華原朋美(38)が、初めて東日本大震災の被災地を訪れた。きっかけは1通の手紙。岩手県大船渡市の仮設住宅に住む40代の女性からのものだった。
女性は津波で家も家財道具も失ってしまったが、避難したときに車に残っていたのが、華原の1stアルバムだった。仮設住宅で生活をするようになっても、以前から大ファンだった華原のCDに元気をもらってきたという。そして、12月の華原の復帰ステージをテレビで見てとても勇気づけられたことが手紙には綴られていた。
「手紙を読んだ華原が『ぜひその方にお会いしたい』と強く希望して、実現しました」(華原の所属事務所幹部)
華原と対面した女性は涙を浮かべて感激し、華原は「こんなに喜んでもらえるなんて……。私にもお手伝いできることがあるんですね」と、その場でCDにサインを書いた。その後、仮設で暮らす被災者と会話を交わした華原。人々の明るさに驚き、感激し、涙していたという。
仮設住宅が並ぶ一角には、トラックを改造した小さなカラオケスペースがあった。華原は、カラオケスペースのドアを開け放ち、集まった100人ほどの聴衆の前で即興ライブを開催!『I’m proud』『I BELIEVE』の2曲を披露した。
「朋ちゃんが直接来て、こうして歌ってくれるなんて。本当にうれしい!」と、アカペラ同然のライブに周囲は大盛り上がり。それを見た華原は「私の歌が少しでも希望になれるのなら、とってもうれしい。絶対にまた来ます!」と誓った。
4月には新曲をリリースする予定の華原。歌で被災地に希望を灯したことは、彼女自身にとってもかけがえのない体験となったはずだ。