5月末に背骨を圧迫骨折し、現在は京都寂庵でリハビリ生活を送っている瀬戸内寂聴さん(92)が、『女性自身』にメッセージを送ってくれた。
おかげさまで徐々に回復にむかい、9月頃からは普通の生活ができそうです。
私はこれまで体の悲鳴を無視して京都、天台寺、鳴門を軸に全国を飛び回り、法話、公演をし、それと平行して、夜昼の境もなく、眠る時間を縮めて、書きに書き続けてきました。
人さまから超人的と言われても、私は当たり前だと思い、そのどれも手を抜かずにつとめました。ついに体が悲鳴をあげ、怒ったのだと思います。
4年前の同じ病気(背骨の圧迫骨折)の時は、はじめに病名がわからず失敗して、半年もベッド生活を強いられましたが、今度は早く気づき、自分ですぐに入院しましたので、ドクターにほめられました。
(退院後の)初仕事として堀江貴文さんとの対談をまとめた『死ぬってどういうことですか?』(KADOKAWA。9月中旬発売予定)の前書き原稿が求められました。
久々で書きはじめましたが、机に向かう姿勢が続かず、とても苦しかったです。
とにかく5枚(400字詰原稿用紙)送りましたが、読み返してみて、ゾッとしました。自分の文章と思えない下手くそなものです。
あわてて、電話で書き直しを申込みました。痛さをこらえて必死に書き上げたら、11枚になっていました。
編集部からとてもほめてもらいましたが、私はそのあと3日間、また寝込んでしまいました。まだ、本調子ではありません。
でも、9月からはまともな生活をする予定です。