「『母乳育児なら痩せる』と、まわりからよく聞いていたけれど、私の場合はまったく痩せませんでしたね」
愛する我が子を出産後、元の体型に戻らずに悩む女性も多い。昨年6月に第一子となる長男を出産した小森純(29)もそうだったという。妊娠・出産で、一時は16キロも体重が増加した。
「MAX60キロまで増えちゃって。洋服も以前着ていたサイズが入らないので、オシャレもできなくなっちゃいました。自分のブログに載せる写真も、いかに痩せて見えるか気合いを入れて、何回も撮り直しをして……(苦笑)。ホントに疲れました。以前は食べなければ痩せられたけど、母乳のために“食べないダイエット”は嫌だったんです」
料理が得意な小森は、毎日手作り料理と、2日に一回の運動を懸命に続けた。
「自力でなんとか50キロまでは痩せたんですけど、それからがまったく落ちなくて」
そんななか、転機が訪れたのは、本の出版の話が持ち込まれたとき。
「知り合いの編集者さんから、『産後ダイエットの本を出そう』と声がかかったんですが、体は戻ってなかったんです。そこで、ボディワーカーの森拓郎さんのところへ行ったんです」
それが低炭水化物ダイエットとの出合いとなった。
「初めてお会いしたとき、甘いカフェラテとパンを手にしていた私に、森さんは、『それで痩せようと思っているなら甘すぎです』とバッサリ!(笑)」
そこで、母乳を与えるために必要な栄養を十分に取りながら、炭水化物の摂取を控えるための食事指導を受けた。
「具体的には、ごはん、パン、麺類など糖質のある炭水化物を極力避けて、タンパク質を多めにとる食事をするだけで、食事を制限する必要はないんです。最初は、『こんなの絶対痩せないでしょ』とマネージャーに言うほど、少しも信じてなかったんです(笑)」
週に一度は炭水化物を食べてもOK。炭水化物を減らす分、タンパク質のおかずを一品増やしてもいいと教わった。
「炭水化物を食べなくなって最初の2~3日はきつかったし、1~2週間は体重もまったく落ちなかったんです。今では、私はもう炭水化物はほとんど食べません。食べても、炊きたてではなく、数日間熟成させた寝かせ玄米くらいかな」
3週間目からダイエットの効果が表れてきた。
「それから1週間で2キロ減り、1カ月で4キロ減量して、本の撮影にもなんとか間に合ったんです」
その効果は家族にも。
「夜泣きのひどかった息子が、初めて5時間寝たんです。びっくりして感動しました。それだけ、母親の食べるものが子供に影響を与えるんだって感じましたね。夫も、この食事法に変えてから5キロ痩せたんです。自分の作る料理で家族も健康になってくれて、とても嬉しかったんです」
糖質を摂らずないことでイライラしそうなときは、ヨーグルトや豆乳プリンを食べて解消するという。
「私もまわりから『産後半年で痩せた』とかいう話を聞いていて、すごく焦ったりもしたけど、私には食事面のダイエット法が合っていたんだなと思います」
夫の励ましも、彼女を勇気づけていたそうだ。
「少しでも痩せると、『スッキリしたね』と声をかけてくれたり、『子供は寝かしつけておくから、お風呂でゆっくりしておいで』と気遣ってくれる。だから私も頑張れました。それになんといっても息子がかわいいですから。この子がいれば、何でもできる。今の44キロ台をキープして、元気できれいなママ、妻であり続けたいですね」