「お色直しから戻ってきたら、お客さまが怒って帰ってしまって、3人しか残っていない夢を準備期間中に見て。妻も同じような夢を見たというので、2人でドキドキしていました」(獅童)
5月28日、中村獅童・沙織さん夫妻の結婚披露宴が行われた。この日、沙織さんは、獅童の亡き母・陽子さんが生前に用意していた白無垢姿で登場し、お色直しでは、陽子さんが結婚式の際に着たウエディングドレスを仕立て直したものを着用。披露宴当日の朝は、2人で陽子さんのお墓参りをしていた。
「当日もずっと何か不備はないか、ご迷惑をおかけしていないか、楽しんでいただけているか、などと考えていましたけど、みなさんとても喜んでくださったようで、うれしく思っています」(獅童)
ジョークが飛び交い、ユーモアあふれる宴席。そこでは絶えず、獅童が慕っていた故・中村勘三郎さんや母・陽子さんのエピソードが、誰かの言葉で語られた。
「心温まる祝辞……ごめんなさい、今日は泣かない。いろんなことがあるのが人生だと思いますけど、沙織も私も何もわからないなか、これから歩んでいかなくてはなりません。みなさま、どうぞご指導のほど、よろしくお願いします」(獅童)
泣かないはずの獅童だったが、最後には涙を流して挨拶をした。
「歌舞伎界だけでなく、音楽界、俳優の方々、いろいろな世界の方が一堂に祝福してくださるというのが、本当に幸せな瞬間でした。忘れられない時間です」(沙織さん)
涙あり、ロックあり、笑顔いっぱいの門出。多彩な顔ぶれに祝福され、2人は本当の夫婦になった。