昨年12月下旬の午後3時ごろ、都内の大学病院へと入っていく男性の姿があった。渡辺謙(57)だ。一般診察口を素通りして渡辺が向かったのは、「PET検査」の受付だった。
PET検査とは、がん検査方法の一種。特殊な検査薬を投与してがん細胞に目印をつけ、専用の装置で全身を撮影。そうすることによって、がん細胞だけを発見できるというものだ。
「がんは通常、がん細胞の成長がある程度進んでからでないと発見しにくいものです。CTなど、従来の画像検査が臓器の形で異常を判断するからです。しかしPET検査は、がん細胞の活動状態から異常を診断します。そのため、早期発見に有効といわれているのです」(医療関係者)
渡辺といえば昨年2月、胃がんが見つかり手術を行ったと発表。妻の南果歩(52)に勧められた人間ドックで発覚したが、早期だったため1カ月で復帰を果たせた。さらに南も翌月に乳がんが発覚し、手術を行ったと公表。渡辺の胃がん手術を機に自身も受診したところ、判明したという。しかし彼女もまた早期だったため、2カ月で復帰できたのだ。
渡辺は自身のがん発覚当時、Twitterに《妻、そして人間ドックを紹介してくれた娘にも感謝です》と綴っている。また南もブログで《私の方こそ謙の病から救われた命です。精神的につらい局面も『果歩の全てを一生愛す』 その言葉が支えになりました》と記していた。
そんな夫婦の絆でがんの危機を乗り越えた今も、渡辺は定期検診を欠かさず行っていたのだった。病院には南の付き添いはなかったものの、渡辺は不安な表情も見せずひとり黙々と検査を受ける。そして3時間後、満足した様子で帰路についた。
「今回のPET検査では特にこれといった異常も見つからず、夫婦でほっと一安心したと聞いています。2人は年越しをロサンゼルスで過ごしたそうです。そのため、渡米前に“健康証明”のお墨付きをもらっておきたかったみたいですね」(芸能関係者)
結婚12年目を迎えたおしどり夫婦。「一生愛す」という約束を守り抜くため、渡辺は検診を続けることだろう。