5月18日に初期の肺腺がんであることを発表した中村獅童(44)。20日には都内で会見を開き、あらためてがんと闘っていく決意を語った。治療に専念するため、出演予定だった6月の博多座や7月の歌舞伎座公演を休演する予定という獅童。「今月末に入院して来月頭に手術。10日ぐらいに退院できるのではないかと思う。できるだけ早く復帰したい」と復帰への意気込みを告白。そして、こう続けた。
「妻は『早い時期に見つかってよかった。一緒に闘っていく』と。今回も(早期発見できたのは)妻の助言があったから。1人だったら、気づかないままだった」
そこには、妻・沙織さん(33)への深い感謝が込められていた――。
近年の獅童は、苦難の連続だった。08年10月には父・小川三喜雄さん(享年79)が胃がんのため死去。12年12月には恩人の中村勘三郎さん(享年57)が食道がんに倒れ亡くなった。そして13年12月には、母・陽子さん(享年73)が心不全のためこの世を去った。
そんな獅童をそばで支え続けてきたのが、妻・沙織さんだった。10年に出会い、11年1月に婚約した2人。だが相次ぐ不幸のため喪に服し、結婚は延び延びに。晴れて夫婦になれたのは、交際5年を経た15年1月だった。
「梨園でも沙織さんほど評判の良いお嫁さんはいません。昨年の獅童さんは地方公演続きでしたが、沙織さんはいつもついて行って挨拶まわりをしていました。また沙織さんは陽子さんの仏前にお水とご飯を供えることを日課としています。そこで『今日も問題なく舞台が務められますように』とお祈りし、夫の無事を願い続けてきたそうです」(梨園関係者)
だが無情にも夫の身体にがんが発覚。さらに発表当日、NEWSの小山慶一郎(33)が『news every』(日本テレビ系)で獅童のメールを紹介。小山が激励メッセージを送ったところ、「実は2年前に脳動脈瘤という病気の手術もしました」と返事が来たことを明かしている。2年前といえば、沙織さんと結婚したころ。結婚直後から立て続けに病魔と闘っていたのだ。
懸命に夫の回復を願う沙織さん。そんななか彼女は“ある場所”へと向かっていたという。
「実は獅童さんが脳動脈瘤の手術をする直前、沙織さんは陽子さんの墓前を訪れています。そこで『獅童さんを守ってあげてください』と語りかけ、一心不乱に手を合わせていたそうです。その祈りが通じたのか、獅童さんは無事復帰を果たしました。そして今回のがんが発覚した直後にも、沙織さんは陽子さんのお墓参りへ。そこで彼女は『今回もお義母さんがきっと見守ってくれているはず!』と覚悟を決めたそうです」(前出・梨園関係者)
強い思いを抱きながら、獅童と沙織さんは二人三脚で2度目の手術に挑もうとしている。