映画「生きる街」の完成披露試写会が2月1日、都内で開催。主演を努める夏木マリ(65)が登壇した。
夏木にとって10年ぶりの映画主演となる今作は、東日本大震災を題材にしている。同震災の復興支援に尽力してきた夏木は、オファーを受けたときの心境をこう語った。
「(映画を)撮ったときは2016年11月だったんですけど、(東日本大震災から)5年目の、みんながちょっと忘れかけてきたころに、こういう映画を観ていただくにはとてもいいなと思いました」
夏木は本作で“普通のおばさん”を演じるが、「妖怪とかの役が多かったので、演じてみたい役だった」と明かしている。
これまで夏木は、その個性的な存在感を活かした役柄で作品に貢献してきた。
2001年に公開された映画「千と千尋の神隠し」での湯婆婆役は“はまり役”と絶賛。また今年1月に公開された「星くず兄弟の新たな伝説」でも、“悪のボス役”を演じている。
そんな個性派女優として、高く評価されている夏木。しかし実は「イジメられて死のうと思ったことがある」と昨年9月、海外ドラマ「フュード」のイベント会場で告白している。
「同席していた秋吉久美子さん(63)と共に、“これまで経験した確執”について訊ねられたときのことでした。夏木さんは、ある映画撮影の際にイジメを受けたというのです。その内容も人間性を否定するものだったそうで、彼女は思い詰めるあまりホテルの窓を開けたといいます。しかし部屋は4階だったため、『これでは完全に死ねない』と感じて思いとどまったそうです」(芸能関係者)
「意気地なしで。こういう風に見えるけど、意外と違うんです」
秋吉からの「当時は10階以上のビル、なかったでしょ」とツッコみを受け、「そんな昔じゃないわよ!」と笑いに変えていたというが――。
自分の弱さを知っていることが、彼女の“強さ”の秘訣かもしれない。