ダル「会見最前列に父ファルサが…」特別扱いに米記者激怒
ダルビッシュ有(25)のメジャーへの第一歩は、まさに”驚き”の連続だった。キャンプイン前日の21日、自主トレの段階で取材申請は昨年の3倍、警備員の数も2倍。報道陣は100人以上がつめかけ、うち60人以上が日本人だったという。
長年レンジャーズを取材している現地記者は、「昨年までならMLBが発行するIDカード(白色)があれば、30球団どこにでも行けた。ところが今年はそのIDカードに『レンジャーズは除く』と書かれている。要は、このチームだけに有効なIDカードが必要になるんだ」と。さらに球場内での撮影にも制限が。ダルビッシュが移動した場合、カメラを固定しての撮影はOKだが、動きながらの撮影はNGだった。
球場からブルペンまでも、ダルビッシュの安全を考慮してコンクリートを敷きつめた”ダルロード”が完成。また、施設内にあるグッズショップでは選手の背番号入りのTシャツが売られているが、名前入りはダルビッシュのものだけ。新人のTシャツが売られることは球団史上初だが、キャンプ初日で288枚が売れたという。
まさに至れり尽くせり”ダル仕様”のキャンプという感じだが、キャンプ前日にはちょっとした事件が起きていた。昼過ぎに練習を終えたダルビッシュを、米国人記者数人が感想を聞こうとロッカールームの外で待っていたが、彼は記者の呼びかけを無視して球場を後にしてしまったのだ。その”常識外れ”の行為に米国人記者たちは激怒。
米テレビスタッフはこう苦言を呈す。「メジャーで成功するには、メディアを味方につけることも重要。メジャーに来たのなら、こっちでの対応の仕方を学んだほうがいい。そうしないと思わぬ敵が立ちはだかるかもしれない」
キャンプ初日、ロッカールームへ多くの報道陣が肉声を取ろうとつめかけたが彼は雲隠れ。そればかりか日本メディアはもちろん、米メディアにも異例の取材NGが通告された。これには米メディアも怒りを通り越して、呆れ気味だったという。また、練習後の会見には、なぜか最前列右端には父・ファルサさんが陣取るという異様な光景が……。まずは「郷に入れば郷に従え」ということが必要なのかもしれない。