「ブラジャーは40以上のパーツを、20ほどの工程をかけて仕上げます。一定の品質をきちんと満たしたモノを、この価格で販売することを実現しているのは、本当にすごいと思いますね」
こう話すのは、『たのしい下着』(技術評論社)の監修などを手掛けたランジェリー・スタイリストの浅井明子さん。いま、千円台で買える”千円ブラ”市場がにぎわいをみせている。愛用者も全世代に広がっているという。
大手メーカーのブラといえば、5千円前後のものが主流。最近は3~4千円のものもあるが、じつにその半額以下の千円ブラ。はたして、その実力は値段相応か、それとも――。
数ある商品のなかから、浅井さんが特に高い評価をつけたのは下記3点だ。
●イオン トップバリュ レーシーブラ3/4カップ(980円)
「レーシーブラは触ったときに生地に張りがある。仕事が丁寧で、しっかり作りこんでいる証拠。まさに千円ブラの基準となる商品ですね」
●GU Yバックブラジャー(1015円)
「フロントホックのタイプで、下着というより水着に近い感じですが、カップの底辺に厚いクッションが入っていて、斜め方向からバストを中央に寄せるという機能性も備えています。遊び心のあるブラは冒険心がいりますから、安価なことにとても意味があります」
●セシール フルカップブラジャー(ソフトワイヤー入り:813円、D70以上は1018円)
「ここのフルカップブラはCカップ以上の女性にお薦め。非常にオーソドックスな作りですが、イオン同様、形がしっかりしています。サイドの幅が適度に広く、バストをリフトアップして、付けると胸のラインをきれいにみせてくれるスグレモノです」
安価であると、数回洗濯しただけでクタクタになってしまうというイメージをもたれがち。そこで、浅井さんは次のようにアドバイスする。
「シーツなどといっしょに洗っては、すぐにダメになって当たり前。千円ブラといえども、基本は手洗いでやさしく押し洗いをして使っていれば、ワンシーズンは十分にもつはずです。洗濯機で洗う場合は、ほかの洗濯物とは別にして、短時間(10~20分)の設定で洗ってください」
専門家も驚くほどの進化を続ける千円ブラ。これまで手を出したことのないデザインや機能性を試すにはもってこいのよう。ぜひ一度試してみて!