最近、ネットスーパーが売り上げを伸ばしている。’15年には市場規模1千億円を突破すると予想されている((株)富士経済の市場調査による)。イオンやイトーヨカドーなどが配送地域を広げ、地元のスーパーも参入して、日本全国をほぼ網羅するようになった。

 

そこであらためて、ネットスーパーの利点と注意点を、経済ジャーナリストの荻原博子さんに教えてもらった。まずは便利な点から。

 

1つ目は「玄関まで配送してくれることです。悪天候の日に、お米や飲料、トイレットペーパーや紙おむつなど、重いもの、かさばるものを持ち帰るのは大変。高齢者、子育て中の方にもやさしいサービスです」

 

2つ目は「午前中に注文すれば、当日夕方に届く早さです。出勤途中に夕方の献立を考えてスマホで注文し、帰宅後に受け取ることもできます」

 

3つ目は「品質。ネットスーパーは自社の信用を守るため、傷みや賞味期限を厳しくチェックしています」

 

4つ目は「節約や家計管理の簡単さです。実店舗で、買いすぎた商品を棚に戻すのは面倒ですが、ネットスーパーなら削除や数量変更は簡単。集計金額を見ながら、冷静に予算を守れます」

 

5つ目は「時間の節約です。実店舗であれこれ見るより、必要な商品をネットで注文するほうが短時間で済みます」

 

一方、注意が必要な点は……。

 

1つ目は「配送料です。5千円(以下、すべて税込み)以上の買い物で送料無料、5千円未満だと324円が一般的ですが、店舗によって違うところもあります。イトーヨーカドーでは、母子健康手帳の提示で、4年間は配送料が100円になります」

 

2つ目は、従来型携帯(ガラケー)の利用と通信料です。ガラケーでも利用できますが、見やすさを考えると厳しいところです。加えて、パケット料金の定額サービスに加入されていない方は、通信時間によって料金がかさみます。ご注意ください」

 

イオンには、インターネットを使わない方のために「とどくんです。」というサービスを行う店舗がある。月に1度届く商品カタログを見て電話やFAXで注文すれば、翌日に商品が配送されるというもの。

 

「また、地元のスーパーには、大手にないサービスを展開するところもあります。それぞれの特徴をよく知って、その日の予定や特売状況に合わせて、ネットスーパーの上手な使い方を考えましょう。今年は食品の値上げが続きます。あらゆる手段を駆使して、家計を守りましょう」

関連カテゴリー: