『風の谷のナウシカ』から、最新作『レッドタートル』まで。スタジオジブリ設立30年間の歩みを体感できる特別企画「ジブリの大博覧会」が東京・六本木ヒルズで開催中だ。ポスターなどの広告宣伝物や企画書など、貴重な未公開資料が展示されている。
そこで今回、「ジブリの生き字引」といわれ、バラエティ番組やジブリ関連のイベント時に登場する知る人ぞ知る有名人、ジブリ入社23年目の制作業務部部長の“野中くん”こと野中晋輔さんが“ジブリの重鎮”3人の素顔をこっそり教えてくれた。
■宮崎 駿 監督(75)
「規則正しい生活を送り、サービス精神が旺盛。来客があると、時に自分で豆をひき、コーヒーを入れて出したりと、そういったサービス精神が映画にも表れている気がします。怒るときはめちゃくちゃ怒り、優しいときはすごく優しい。多面的な人ですね。あとはせっかちなところがあります。即断即決という感じが。そこは高畑さんと違うところでしょうか。自分でも『町工場の工場長だ』と言っているんですよ」
■高畑 勲 監督(80)
「高畑さんというと、理詰めでものを考える人。頭の回転が速い人。まっさきにこれらが思い浮かびます。考え抜く人です。あと、年齢よりもすごく元気。『かぐや姫の物語』の追い込み作業では、明け方まで作業が続き、若いスタッフがへたれていく中で、高畑さんは最後まで元気だったという話を聞きました。コンピュータも使いこなし、音楽関係の動画をよく見ているようです」
■鈴木敏夫 プロデューサー(67)
「高畑さん宮崎さんを相手にし、作品を作ってきたので、実務力、判断力、決断力がある人です。誰かが猛獣使いと言っていた気がします。それは語弊があるかもしれませんけど(笑)。いっぽうで、切符を購入することが苦手で、一緒に出掛けた宮崎さんが買ってあげたという話を聞いたことがあります。そんな意外な一面もあるようです」
最後に、野中くんは「ジブリの大博覧会」の見どころをこう語る。
「ジブリ作品がどう制作され、どう宣伝されているのか。そういった舞台裏が楽しめると思います」
今年の夏は、ヒルズでジブリを!