私は今、一年の半分は東京、もう半分は北海道のニセコという感じで生活をしています。仕事の関係で不規則になることもありますが、だいたい3ヶ月単位で両方の地を住み分けているのです。東京ではもっぱら打合せやTV出演など、東京にいなければできない仕事を中心に慌ただしい日々を過ごします。一方、ニセコの場合は仕事の連絡や原稿のやりとりは電話やメールですませて、ゆったりした気分でボリュームのある原稿執筆などに専念しています。
私はニセコの家に到着すると真っ先に、樹齢150年以上と言われている庭の2本の楢の大木に挨拶をします。「ジュピター、マーキュリー、久しぶりね。元気だった?」という感じに心の中で話しかけるのです。このジュピターとマーキュリーというのは、16年ほど前に私が勝手につけた名前です。それから2本の大木に近づいて、腕を回し、頬を幹に押しつけます。すると、樹から新鮮なエネルギーがワーッ私の身体の中に入ってきて、元気が漲ってくるのを感じるのです。
また、こんなこともときどきしています。近くの雑木林を散策する際に、気持ちの良い場所を見つけると、そこに立ち止まり軽い瞑想をするのです。しばらくすると、不思議なことに、私の中に溜まっていた何かがスーッと足下から抜けていくような感覚を覚えます。まるで、帯電していた電流が大地にアースされるような清々しい気分! これは、私の中に溜まっていたマイナスのエネルギーを大地が吸い取ってくれるからだと思っています。
ところで、私は林や森の中などを散策するときは、いつもポケットに入れているものがあります。実はそれが「ジャスパー」なのです。なぜ「ジャスパー」を携帯するかと言いますと、「ジャスパー」を手にし、静かに目をつむると「私は大地につながっている」という意識を強く持てるためです。それと同時に、気分がとても爽やかになるのを何度も経験しているのですよね。実際、東京のマンションの一室でもジャスパーを手に握ることはありますが、そのとき感じるジャスパーのエネルギーより、ニセコの自然の中で感じるエネルギーのほうが何倍も大きく体に伝わってきます。ニセコの自然の中で得る「ジャスパー」からのエネルギーは、私にとって心と体のバランスをリセットする貴重なものだと思っています。
「ジャスパー」の効能を紹介した書物をひもときますと、「太陽エネルギーと共鳴して大きな保護力が生まれる」、「思考力、肉体的反応力を促す力がある」、「新陳代謝を高め、ネガティブな感情を追い払う」といったことが書かれています。また、「ジャスパーは“自然に帰れ”と訴えている石です」、「大地はすべての生き物たちの母であり、すべての育成力と滋養の源なのだという確信を、私たちに示してくれます」と明言している書籍もあります。これは「クリスタル・ジャーニー」の著者ジェーンアン・ドウ女史の言葉で、私はこの「自然に帰れ」という説にはとても素直にうなずけるのです。
もし、あなたが「ジャスパー」と出会い、とても心惹かれるようであれば、色や模様にはそれほどこだわらずに、ご自分のものになさると良いでしょう。私の場合と同じように、知らず知らずのうちに溜まってしまったマイナスのエネルギーを大地にアースし、エネルギーのバランスを取り戻すことができると思いますよ。