「韓国では、映画やドラマの収録中に“心霊体験”をすると、その作品が『ヒットする』という言い伝えがあります。宣伝のために、そうした“ネタ”が利用されることもありますが、感受性の強い芸能人には、不思議な体験をする人が多いのかもしれませんね」そう話すのは、韓国KBS芸能担当プロデューサーの、パク・ハンスンさん。今回は、韓流STARが体験した、怖~い“怪談”を現地より直送!
トップバッターはチェ・ジウ(32)。彼女は、初主演の映画『罠』の撮影中に“世にも奇妙な”体験をしている。「この作品は、自分の息子に異常な執着を見せる義母と、ジウ演じる新妻の争いを描いたサイコ・スリラーなのですが、義母に殴られた彼女が、階段を転げ落ちるシーンで、台本にはない『気をつけて!』という若い女性の悲鳴が入っていたため、大きな話題となったんです」と、当時の撮影スタッフ。
「その後、撮影関係者は徹底的な科学的検証を重ね、“謎の悲鳴”は声紋分析にもかけられましたが、『編集過程のミスや、人為的な“捏造”ではない』と結論づけられました。関係者の間では『義母に恨みを持つ女性の幽霊が、ジウを本気で心配して、悲鳴を上げたのではないか』と、まことしやかに囁かれています」
日本でのレコーディング中に恐怖体験をしたのは、歌手のSE7EN(22)。“事件”は’04年、彼が東京に借りていた、スタジオ兼住居のアパートで発生した。音楽関係者はこう語る。「ある日の深夜、彼が仲間のミュージシャンと2人でレコーディングに没頭していると、音響機器から不気味な声が聞こえてきたそうなんです。不思議に思い、繰り返し、その部分をチェックすると、『もう一度……歌って……』と、陰うつな女性の声が聞こえてきたというんですよ」驚いたSE7ENは、仲間とともに、脱兎のごとくその場から逃げ出したが、約10分後、部屋に戻ってみると……。「部屋には誰もいないはずなのに、音響機材の電源がすべて切られていたそうなんです。再びパニックに陥った彼は、深夜にもかかわらず、事務所の社長に『怖くて死にそうだ。家に幽霊がいる!』と、電話で助けを求めたそうです」
カメラが“幽霊”の姿をキャッチした例としては、チョン・ジヒョン(25)主演の映画『4人の食卓』が有名だ。「誰もいないはずの地下鉄の車内に、正体不明の男性が映っていたことが観客の指摘で判明し、大騒動となりました。監督も驚いたようで、すぐに調査を開始しましたが、結局、男性の正体はわからずじまい。撮影スタッフが主人公と同じ左手をケガするなど、奇妙なトラブルが多発した作品でした」(配給会社関係者)
人気グループ、SHINHWAのイ・ミヌ(27)も、背筋が凍るような体験の持ち主。昨年、映画『ウォンタクの天使』の撮影で、地方都市のホテルに宿泊していた彼は、男性の幽霊を目撃している。「ミヌは、『夜中に人の気配で起きたら、隣のベッドに男性が寝ていた』と話しています。彼は、マネージャーだと思い、そのまま眠ってしまったそうですが、後で確認してみると、誰も部屋に入っていないことがわかりまして……」と事務所関係者。
また、共演の俳優・ハハ(27)にも、こんな出来事が。「同じホテルに宿泊していた彼の部屋にも、深夜、『おい、ハハの部屋か? 今から上がっていくぞ』という不気味な電話がかかってきたそうです。誰かのイタズラかとフロントに確認すると、電話はいっさい取り次いでいないと言う。こうしたトラブルが相次いだため、出演者はただちに、宿を移ることになりました」
ドラマ『ホテリアー』でもお馴染みのソン・ユナ(34)は映画撮影現場に向かう途中、老人の幽霊に遭遇したそう。「深夜、ロケバスで地方を移動中に、ユナが突然、『危ない! おじいさんにぶつかる!』と叫んだのです。ドライバーは慌てて車を止め、周囲を確認しましたが、誰もいない。ユナは『確かに5人のおじいさんと、おばあさんが歩いていた』と言うのですが……」と、当時の撮影スタッフは不思議そうな顔で振り返る。「彼女は“霊感”の強いタイプのようで、宿泊先でも『夜中に目を覚ましたら、子供を抱いたおばあさんが立っていたの』などと話し、スタッフを震え上がらせていました」
同じく、「霊感が強い芸能人」として知られるのは、リュ・シウォン(34)のレースチームにも所属する、俳優のアン・ジェモ(27)だ。「深夜、愛車で帰宅中のジェモが、ふと、人の気配を感じて目をやると、助手席に『顔のない白装束の女性がうずくまっていた』そうです。彼は、慌てて急ブレーキを踏みましたが、次の瞬間、その女性の姿は消えていた。恐怖に駆られながら、ようようの思いで自宅マンションにたどり着くと、今度は、エレベーターホールに同じ女性が立っていたというんです」(韓国のスポーツ紙記者)
ドラマ『悲しい恋歌』に出演したMCモン(27)は、デビュー当時に、こんな体験を。「深夜に徒歩で帰宅途中、黒いドレスを着た老婆が、じっと彼を見つめていたそうです。不審に思いながら、横を通り過ぎると、なんと、老婆は宙に浮いており、そのまま、植木の中を透過するように移動したというんですよ。よく見ると、その老婆は黒いチマチョゴリ姿だったそうで、驚いた彼は、『その場で凍りついてしまった』と話していました」(事務所関係者)
日本では“夏の風物詩”の一つとされる「怪談」―。「韓国でも、日本と同様『口裂け女』や『お岩さん』のように、昔から言い伝えられる怪談が多くありますし、今夏も多数のホラー映画が、続々と公開される予定です。韓国人は、怖い話が大好きな国民性なのでしょうね」と韓国紙記者は笑うのだが……。暑~い夏、韓国直送の「怪談」で、少しは涼しくなっていただけましたか?