韓流ドラマには欠かせない、オンエア初期に登場するメインキャストの幼少時代。思い出深い子役たちの「いま」&子役最新事情を現地・韓国で大追跡!
愛らしい笑顔や大人顔負けの演技力で、韓流ドラマや映画に花を添える子役たち―。
今回の『韓ナビ!』では、あの名作に出演した“名子役たち10人の今”を追ってみた。さらに、韓国の子役事情もレッツ・スタディ~。
まずは、2人に突撃インタビューを敢行!「リアリティを出すために、献血シーンでは本当に献血したんです。人の役にも立てて、嬉しかったです(笑)」と『プラハの恋人』のロケ当時のイタ~い秘話を明かすのは、チャン・グンソク(20)。同作でチョン・ドヨン(34)の12歳年下の弟を演じた彼も、今や若手の注目株に成長した。日本映画『着信アリFinal』にも出演した。今年元旦には、映画『待ちくたびれて』も公開。現在放映中のドラマ『快刀 洪吉童(ホン・ギルドン)』も回を追うごとに視聴率も上がり、波に乗る韓国の“旬”のオトコ。「ドヨン姉さんは、いつも応援してくれます。カンヌの主演女優賞、結婚とおめでた続きで、“弟”の僕も嬉しいです」
グンソクは、漢陽大学演劇映画学科の2年生。週4日間、午前中に授業がある。「学業と俳優業の両立は大変な部分もあります。でも、僕にとって辛いこと=楽しいこと。役者という仕事が好きですから。将来は、ジェームズ・ディーンのように、純粋で情熱的で、責任感のある俳優になりたいです」
二足のわらじを履く彼にとって、健康管理は大切。
“時間があれば有酸素運動” “お米より肉類と野菜中心の食生活” “夜遅くに食べない”などを心がけているという。アウトドア派で、マウンテン・バイク、サーフィン、インライン・スケートなど乗り物系が得意なのだとか。「明け方、カメラを持って、車で遠くにドライブに行くこともあるんですよ。ドラマがクランクアップしたら、どこかへ行きたいですね」
助手席に乗せるコは? 「いないんですよ。理想のタイプは、人生と文化に教養のあるおしとやかな女性。一生そばにいたいと思える女性と出会ったら結婚したいです」2月23日には、ウェルシティ東京(東京厚生年金会館)で、初の日本ファン集会も!「今後は日本のファンの方たちとも、お目にかかる機会ができると思います。ぜひ応援してください!」
続いてペク・ソンヒョン(19)が本誌に登場。『天国の階段』で、クォン・サンウ(31)の子供時代を演じた。「今は、中央大学メディア映像学科に在学中です! 勉強も大変ですが、同期の友達と楽しいキャンパス・ライフを送っていますよ」とフレッシュさはそのまま。『天国の階段』での思い出は、パク・シネ(17)と一緒に、自転車で丘を下るシーン。「雨が降っているし、ブレーキも故障していて、照明用の発電機にぶつかったんです。今でも記憶に残っています」グンソク同様、イタい思い出が印象に残っているのは、子役の特徴なのかな
「肉体的、精神的に疲れてしまい、辛いと思ったこともありました。でも、僕の演技で、多くの方が泣いたり笑ったりしてくれると思ったら、俳優としての幸せを感じます」デビューから8年目の今年、ついに映画『初恋』で初主演。「格別な思い入れもあるけど、プレッシャーもあります。でも、僕のいろんな姿をお見せできたら嬉しいです。近いうちに日本でファンの皆様とお会いしたいです。たくさん応援してください」
ソンヒョンのように、主人公の子供時代の役を演じることは、子役の飛躍のチャンス。「『悲しき恋歌』や『天国の階段』『秋の童話』のように、韓国ドラマの初回から数回は、主人公の子供時代に費やされる作品が多いんです。
ドラマ『ソドンヨ』のプロデューサー、ソン・ジウォン氏は、『主人公の幼いころを描くことによって、性格や成長の背景が、よりはっきりとわかるようになる』と、その理由を解説しています」(韓国ドラマ関係者)子役の選抜は、制作陣にとって重要な課題だという。
「視聴者の心に残りブレイクするので、競争率が激しいのも事実です」(前出の関係者)韓流ドラマにとって、“主人公の子供時代”は重要なのだ。
『秋の童話』のムン・グニョン(20)、『天国の階段』のイワン(24)は典型的な子役の成功例。グニョンは今年、5年ぶりにSBSの主演ドラマ『風の絵師』で復帰予定、イワンは1月に日本ファン400人を前に来日ファン集会を行い、キム・テヒ(27)との姉弟仲のよさを語っていた。
チョ・ジョンウン(11)も、『宮廷女官チャングムの誓い』でイ・ヨンエ(37)の子供時代を演じて大ブレイク。
「『チャングム』出演後から、テレビ番組に引っ張りだこ。
’06年には香港映画『超班寶寶(スーパーキッズ)』で主演に抜擢されました。昨年はSBS大河ドラマ『王と私』に出演するなど韓国ではすでに“未来の主演女優賞”との呼び声も高いんですよ」(韓国紙記者)
同じく『チャングム』で、ジョンウンのライバル、チェ・グミョンを演じたイ・セヨン(15)も要注目。今も、『威風堂々な彼女』『ラブリーライバル』『思いっきりハイキック』と出演を重ねている。
ユ・スンホ(14)は、将来のスターの座を約束されたも同然か。『悲しき恋歌』ではサンウの、さらに『太王四神記』ではヨン様(35)の子供時代を演じるなど、エリートコースを歩んでいる。
ただ、昨秋、『朝鮮日報』では中学校で“イジメ”を受けていると告白している。
「正直に言えば、学校に行くと僕に嫌がらせをする人もいます。『たいしたことないのに、どうしてテレビに出ているんだ』というのは、よくあることで、もっとひどい悪口を言う人もいます。何気なく投げかける言葉かもしれませんが、僕にとっては大きな心の傷になります」
人気ゆえの苦悩もあるよう。“天才子役”と言えば、パク・チビン(12)。
「チャ・インピョ(40)の息子役を演じたドラマ『完全なる愛』で火がつきました。演技力を見込まれ、『青春漫画』でサンウの子供時代の役に抜擢されました」(前出の記者)
’05年には映画『奇跡の夏』で初主演を果たし、ニュー・モントリオール国際映画祭で主演男優賞を受賞した。
映画『連理の枝』でジウ姫(32)の幼少期を演じたチョン・ダビンはまだ7歳。
「デビューは3歳のころ、『サーティーワン・アイスクリーム』のCMです。今ではドラマ以外に、バラエティ番組へも活動の場を広げています」
『ごめん、愛してる』でイム・スジョン(27)のしっかり者の妹を演じたチョン・ファヨン(17)は、昨年も映画『あなたを忘れない』などに出演してキャリアアップ中。
彼ら10人の子役はいわばサラブレッド。同じ子役出身ながらも、キム・レウォン(26)は苦労人だった。
「’99年に『男の香り』でキム・スンウ(38)の子供時代の役で映画デビューしたんですが、出世作に恵まれませんでした。ようやくSTARの仲間入りをしたのが、’03年の『屋根部屋のネコ』だったんです」(韓国ドラマ関係者)
激しい競争を勝ち抜いて、子役の座をむには、演技力が大事。将来のSTARを目指す子供たちの登竜門が、『MTMアカデミー』。“韓国版の劇団ひまわり”といえよう。
「’87年に設立され、’00年にはタレントを最も多く輩出した学校として、ギネスブックにも認定されました。
現在、韓国で活躍中の子役の80%が同校出身だと言われています」(ドラマ関係者)
ペク・ソンヒョンやユ・スンホも同スクール出身。ほかにも、カム・ウソン(37)、アン・ジェウク(36)、ソン・ユナ(34)、キム・ヒソン(30)、ソン・へギョ(25)らが巣立っていった。
次に子役からブレイクする次世代STARは誰かな?