ソ・ジソブ主演映画『ただ君だけ』に韓国130万人が涙! ボクサー役のために過酷な減量に挑戦
公開中の映画『ただ君だけ』で、初の純愛映画に挑戦したソ・ジソブ(34)。
都会の片隅で孤独に生きる元ボクサー役を演じ、過酷な減量と強靭な肉体を作り上げた。「この作品を通して、愛について見つめなおしてもらえたらうれしいです」と、寡黙な彼がいつになく雄弁に語った新境地。俳優人生の第二幕へ。
-映画『ただ君だけ』は、今回、ソ・ジソブさんが「待望していた純愛映画」とうかがいました。純愛作品に出演したいと思っていた理由を教えてください。
ソ・ジソブ:「純愛映画に出たい!」と思っていたというより、この作品の台本を読んで、
1人の女性を一途に愛し続けるという、男性の姿に惹かれてたんです。また同時に、こういう美しくて心の温まる作品をやってみたかったという事に気づかされて出演したいと思いました。
-ソ・ジソブさんが、元ボクサーのチョルミンのどのような部分に惹かれましたか?
ソ・ジソブ:チョルミンは、暗い過去を抱えていて、心の扉を閉ざして生きてきました。でも、ジョンファという女性に出会い、自分にはこんな事ができるんだ、こんなに人から必要とされるんだ、人からこんなふうに愛してもらえるんだ、と初めて気づかされる。そういうところに惹かれました。
-チョルミンがジョンファに出会い、彼女に惹かれていく。物語の序盤の役作りでポイントにしたことは?
ソ・ジソブ:どんな役でも演じる時はいつもそうなのですが、私は、シナリオに全てが書かれていると思っているので、とにかくシナリオに書いてある状況に自分をあてはめるようにしています。それから、似たような作品は絶対に見ないようにしています。というのは、知らず知らずに、自分がその作品をまねて演じてしまうかもしれないので、極力、作品の中に入りこむようにしています。
-チョルミンは、ジョンファとの暮らしのなかで、再びボクシングを始めます。役づくりのために強靭な肉体を作り上げましたが、体作りでいちばん大変だったことは?
ソ・ジソブ:一番大変だったのは、ダイエットでした。ボクシングは楽しみながら習うことができましたが、体重を落とすことと、腹筋を作るための運動はつらかったです。
-一番大変だったエピソードはありますか?
ソ・ジソブ:クライマックスで、ボクシングの戦いのシーンがあります。相手の方が本当の格闘家の方だったので、自然と染みついたものが体にありますよね。なので、本気で殴られ、けっこう痛かったです。あのシーンを撮るのがすごく大変でした。
ー物語は、視力が回復したジョンファと、傷を負ったチョルミンが再会します。ほとんどセリフがない中で、チョルミンの内面をどのように表現しようと考えたのでしょうか?
ソ・ジソブ:内面を表現しようというより、状況を把握するように努めます。「もし、こんな状況にあったら?」という状況に入りこむことで、その時の感情が自然とでてくるんです。
ーチョルミンとジョンファが愛を築いていくシーンで、ソ・ジソブさんご自身、素敵だなと思ったところ、また、深く印象に残っているシーンは?
ソ・ジソブ:映画のなかでは、2人が明るく自然に笑っているシーンは少なかったと思いますが、2人が愛を深めていくモンタージュシーンというのがとても美しくキレイに描かれていたので印象的でした。
ージョンファを演じたハン・ヒョジュさんの印象、共演した感想は?
ソ・ジソブ:今回、共演するのが初めてでした。それまではドラマの中の彼女しか見たことがなかったので、若いですし、明朗活発で新世代!というイメージでした。でも、実際会うと印象はずいぶん違いました。とてもプロ意識が高くて、若いのにすばらしい人だと思いました。実際に視覚の障害のある人と会って一緒にごはんを食べたり、買い物に出かけたり、現場に来てからも、自分が歩く動線を、目を隠して歩いてみたり、視線はどこを見ていた方がよいのかなど細かい部分まで話し合っていて撮影に臨んでいらっしゃいました。俳優という仕事に真面目に取り組んでいて、僕よりも年下ですが、学ぶ点がとても多いそんな俳優さんでした。
-『ただ君だけ』は、俳優ソ・ジソブにとってどのような作品になりましたか?
ソ・ジソブ:ドラマの中では、純愛ドラマを何度かやったことはあったのですが、映画では始めてだったので、私にもこうやって純愛映画ができたんだなという自信になった作品だと思います。「僕は、果たして映画という大きなスクリーンの中で演じて通用するのだろうか?」という心配というか、自分にはまだ映画は難しいのではないかという思いがあって、以前、一度映画から離れた時期がありました。けれども、今回この映画を通して、自信がついたと思います。上手くできたか? というと、まだそこまでではないのですが、私でも純愛映画をできるんだと思うことができました。
ー今後、どのような作品に挑戦したいと思っていますか?
ソ・ジソブ:この映画を撮ったあと、もう1本映画をもう一つ撮り終え、ドラマを今撮っているので、そちらを一生懸命したいです。
ー現在、撮影中ということでお忙しいですか?
ソ・ジソブ:はい。昨日の朝に日本に来たのですが、撮影で徹夜をして寝ずに日本に来ました。昨日の夜は少しだけ寝ることが来ましたが、今日、取材が終わったらすぐに夜の便で帰り、そのままドラマの撮影をします。なので、次の作品について今はあまり考えられないというのは本音です。
ー最後に『ただ君だけ』の見どころと、映画を見るファンにメッセージをお願いします。
ソ・ジソブ:ぜひ、この映画を見ていただいた後、愛について考えてもらいたいです。自分は相手に求めてばかりいないか? 相手を思いやり、その人のために何をしているだろうか? と、そんな風に愛をみつめてもらえたら嬉しいです。
『ただ君だけ』絶賛公開中
7/28よりシネマート六本木他にて上演
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公式HP:www.tadakimidake.com
配給:ポニーキャニオン/コムストック・グループ
監督:ソン・イルゴン(『スパイダー・フォレスト 懺悔』『マジシャンズ』 脚本:ソン・イルゴン/ノ・ホンジン
出演:ソ・ジソブ(『映画は映画だ』「ごめん、愛してる」)/ハン・ヒョジュ(「トンイ」「春のワルツ」)
2011年/韓国/105分/35㎜/カラー/スコープサイズ/Dolby SRD/日本語字幕:根本理恵
原題:오직그대만 Always(英題)
★ソ・ジソブ公式ファンクラブ:www.jisub.net
撮影/加治屋 誠
スタイリスト/HAN HEA YOUN
メイク /WON JO YOUN
ヘアー /KIM JUNG HAN