FTISLAND＆CNBLUE！武道館が燃えた日！！

３月１５日と１６日の２日間、日本武道館で韓国の大手芸能プロダクションFNCエンターテインメント（以下：FNC）の所属アーティストが一挙に集結する『2014 FNC KINGDOM IN JAPAN ‐Fantastic & Crazy‐』が行われた。

“Crazy day”と釘打たれた２日目のトップバッターはCNBLUE。冒頭に披露された現在韓国でプロモーション中の新曲『Like A Child』や、『Can’t Stop』は今までの彼らのカラーをガラっと変えた楽曲だと言えるだろう。ピアノを弾き語るヨンファの姿も新鮮だ。同曲は音楽番組で１位を達成するなど、その新しい試みに熱い関心が寄せられている。そして、以前ヨンファが出演したバラエティ番組『私たち結婚しました』で披露し、絶大な人気を誇る『愛光』では会場が１つになって大合唱。前半の落ち着いた曲から、ロック曲で一気に駆け抜け、激しいサウンドに合わせてステージを走り回るメンバーたちから全身で音楽を楽しんでいることが伝わってきた。

その後は新人のN.Flying、2013年『ミニスカート』でブレイクしたFNC初のガールズグループAOA、日本でも人気のシンガーソングライターのJUNIELが登場。なかでもファンから“ジュニちゃん”で親しまれているJUNIELは「やりたいこと、言いたいこと、全部やっちゃおう！」と意気込み、「社長！新人は（セットリストが）４曲なのになんで私は３曲なの！？もっと歌いたいです！！」とステージから直談判。会場は大いに盛り上がり、 “ジュニちゃーん！”とたくさんの歓声が飛び交った。

その他にもスペシャルゲストとしてFTISLANDスンヒョンのユニット・Two song placeや、俳優兼歌手のイ・ドンゴンが参加。Two song placeでは、バックダンサーをAOAが務め、途中でCNBLUEのドラム・ミンヒョクが飛び込み、即興ダンスバトルをするなど、グループを超えたコラボレーションが実現するのも同コンサートの醍醐味だ。

トリを飾ったのはFNCにとって最も欠かせない第一号アーティスト・FTISLAND。結果から言うと、彼らは完全に別格だった。イントロからすでに溢れ出すカリスマ。会場は一気に応援カラーのパールイエローに染まり、力強いサウンドと一度聴いたら忘れられないホンギの歌声に圧感された。日本デビューから４年が経ち、日本語も流暢なホンギは「最近バカタレという日本語にハマってる」と話し、「実はね、三浦翔平くんに教えてもらったの」と日本の俳優とも交流がある様子。トークで見せる可愛い笑顔と、パフォーマンス中のファンを煽る野性的な魅力に、ホンギは本物のカリスマなのだと実感させられた。

今回の４時間におよぶ公演で、各アーティストの魅力もそうだが、なによりFNCの強みに気付かされた。韓国の音楽界では異色と言えるバンドメインの事務所。同公演だけで３組のボーイズバンドを観たわけだが、全て異なるカラーを持っている。CNBLUEがアイドルとバンドをうまく両立しているグループなら、N.Flyingはがむしゃらに楽器をかき鳴らす挑発的なバンド、そしてFTISLANDはすべてを飲み込むパワーを持つ不動の王者だ。