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【今週の悩めるマダム】

 

中学1年生の息子が反抗期で手のつけようがありません。学校の不良グループに片足を突っ込んでおり、殴り合いの喧嘩で先生に呼び出されることも。平和な4人家族で、次男である息子は天使のような良い子だったのに……。いまは話し合おうとしても怒鳴られて終わり。どうすればいいのでしょう?(兵庫県在住・40代主婦)

 

中学1年生は本当に難しい時期ですよね。お手紙からしか分かりませんが、きっと奥様のご家庭は絵に描いたような平和な家族なのですね? それだけに中学になって不意に息子さんの不良化がはじまり、頭を抱えていらっしゃるのでしょう。

 

でも、不良だった子というのは成人後に立派になるケースも多かったりします。逆にゲームばかりやっていたような目立たない子が大人になって驚くような事件を引き起こすケースもあります。不良を推奨するわけではありませんが、世の中を知っているからこそ大人になってから安心、という側面もあるんです。殴り合うことで人の痛みを知っている。これはとっても大事なことです。人の痛みを知らないでそのまま大人になった子が、突然猟奇的な事件を引き起こすこともしばしばあります。しかも「殺してみたかったから」というとんでもない動機だったりしますね。それは痛みが分からないからじゃないですか? そして、社会で戦ったことがないから、組織の中での生き方が分からない。不良グループも、ある意味ひとつの社会です。その社会の中に息子さんは片足を突っ込んでる、のであれば、それだけ周囲の力関係や人間関係を学んでいるわけです。いい情報としては「片足だけ突っ込んでる」ところかな。どっぷりつかる前に、別の方向へその力を向けられるといいですね。

 

僕も不良でしたけど、僕が本当の悪の世界に行かなかったのは音楽との出会いがあったから。ちょうど中学1年生の時に音楽と出会って自分の存在理由を見つけることができました。親の助言には耳を貸しませんでしたが、かっこいい先輩の話は聞くものです。スポーツか音楽か、なにかしら彼が傾けられる情熱の発露があればいいわけです。また、彼の世代に近い第三者のお兄さんらの胸を借りるのも方法です。

 

うちは息子が9歳のころに2人きりの生活が始まったので、息子は心に大きなトラウマを抱えながら中学生活を送りました。僕はなんとか息子の心を開きたく、息子が好きなものを一緒に見聞きするようになりました。YouTubeが好きだと気付き、毎日一緒に見るようになったんです。自分の好きな世界の理解者を子どもは拒絶しません。いまだに反抗期ですけど、先週、彼は15歳になりました。息子の助言で、僕はYouTubeの2Gチャンネルを開設し、今は一緒に運営しています。親子であると同時に、いまは仲間でもあります。世界中、2人で旅をしました。嫌がる時期もありましたが、番組作りに旅が必要だと分かると積極的に参加してくれるようになりました。

 

周囲に相談できる先輩たちがいない場合、お母さんが相談できる仲間になればいいんです。なんとか彼に寄り添いたいのであれば、同じ目線で彼の世界を見つめてください。

 

【JINSEIの格言】

 

僕と息子が一緒に作っているYouTubeの2Gチャンネルを見てみてください。カメラ、編集、音楽は息子が担当。59歳の男だって、15歳の反抗期の息子と仲良くなれるんですよ。

 

 

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