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幻冬舎の代表取締役社長・見城徹氏(68)が5月16日にTwitterで作家・津原泰水氏(54)の書籍実売数を明かし、非難の声が殺到している。

 

発端は津原氏が13日、百田尚樹氏(63)の著書「日本国紀」の問題点について指摘したところ自著「ヒッキーヒッキーシェイク」の文庫本化が取りやめになったとTwitterで明かしたことだった。すると津原氏の著書が文庫化間近のタイミングで中止となり、幻冬舎の担当者を通じて《『日本国紀』販売のモチベーションを下げている者の著作に営業部は協力できない》と説明されたというのだ。いっぽう見城氏は16日にTwitterで《こちらからは文庫化停止は一度も申し上げておりません》と反論。さらにこうツイートした。

 

《津原泰水さんの幻冬舎での1冊目。僕は出版を躊躇いましたが担当者の熱い想いに負けてOKを出しました。初版5,000部、実売1,000部も行きませんでした。2冊目が今回の本で僕や営業局の反対を押し切ってまたもや担当者が頑張りました。実売1,800でしたが、担当者の心意気に賭けて文庫化も決断しました》

 

津原氏の出版について「反対だった」と明かし、さらにその実売数を公表――。こうした見城氏の“実売部数晒し”に多くの作家たちがTwitterで苦言を呈した。たとえば高橋源一郎氏(68)は17日、こうつづった。

 

《見城さん、出版社のトップとして、これはないよ。本が売れなかったら「あなたの本は売れないからうちでは扱わない」と当人にいえばいいだけ。それで文句をいう著者はいない。でも「個人情報」を晒して「この人の本は売れませんよ」と触れ回るなんて作家に最低限のリスペクトがあるとできないはずだが》

 

同投稿は大きな反響を呼び、1日たらずで1万回以上のリツイートと1万6,000回の“いいね”を記録。また『マチネの終わりに』などを著している平野啓一郎氏(43)も17日に《やり過ぎだろう。見るに耐えない》と投稿している。

 

騒動が広がるなか見城氏は17日、Twitterを更新。前述のツイートを削除し《編集担当者がどれだけの情熱で会社を説得し、出版に漕ぎ着けているかということをわかっていただきたく実売部数をツイートしましたが、本来書くべきことではなかったと反省しています。そのツイートは削除いたしました。申し訳ありませんでした》と投稿した。

 

しかし見城氏が謝罪した後も、非難の声は止まない。見城氏は騒動を起こしたことについて言及しているが、津原氏への謝罪がないためだ。

 

ネットでは《まずは津原泰水さんに直接謝罪すべきだ。その謝罪というのも世間が非難するから謝りますみたいな呟きに感じられた》《謝罪の仕方も言い訳から始まって従業員がどうとかで肝心の津原氏に対する誠意が見えてこないし一企業の社長がこんなのでいいのか》などの言葉があふれている。

 

また見城氏の言動から《出版社をなんだと思ってるの? 作家あっての出版社でしょ? 幻冬舎の本はもう買いたくない》《現場で誠実に仕事している社員の皆さんには本当に申し訳ないが、もう幻冬舎の本は買わないし借りないし読まない》と不買宣言する人も出始めている。

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