外国籍の2容疑者が建物内で水耕栽培して育てた大麻草=金武町在建物内の一室(那覇署提供) 画像を見る

 

沖縄県警と九州厚生局沖縄麻薬取締支所は10日、金武町の店舗跡の建物で、乾燥大麻約950グラムと大麻草110株を営利目的で所持し栽培したとして、大麻取締法違反の疑いでカナダ人英会話家庭教師(36)=読谷村=とオーストラリア人の無職(41)=金武町=を逮捕したと発表した。カナダ人家庭教師は「自分で使用するためだった」、無職のオーストラリア人は「医療用として他人に譲渡する目的だった」などと容疑を否認している。大麻草110株の押収は過去5年で最多で、末端価格は475万円相当。

 

2人の逮捕容疑は2018年12月末ごろから19年4月8日にかけ、金武町内のカナダ人家庭教師の知人が借りた建物内で、営利目的で大麻草を栽培し所持した疑い。那覇地検は5月29日までに、2人を大麻取締法の単純所持と栽培の罪で起訴。県警は「販売した形跡は突き止められなかった」としている。

 

県警によると、2人は部屋にプランターを並べ、照明器具を用いて大麻草を水耕栽培していた。周辺住民は栽培に気が付いていなかったという。県内では高校生らを含む未成年者への大麻まん延が問題となっているが、今回の事件は販売実態が見えないので関連性は薄いという。

 

県警が大麻取締法違反で摘発した人数は14年が41人だったが、18年は81人と5年で倍増した。19年も5月末で48人と増加傾向にある。大麻は他の薬物より安価で入手しやすいことなどから、県警は若年層への広がりが摘発増の一因とみている。

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