「チーム一同、ラグビーをもっと多くの人に知ってもらいたいという思いで、必死に取り組んでいます。僕は、そんな彼らを見ているだけで泣けてきて、もう涙腺がヤバいです(笑)」
そう語るのは、ドラマ『ノーサイド・ゲーム』(TBS系・日曜21時〜)で、トキワ自動車ラグビー部「アストロズ」の主将・岸和田徹を演じる高橋光臣(37)。自身も元ラガーマンで、母校・啓光学園高校は花園にも出場経験のある大阪の強豪校。本作への出演には並々ならぬ思いがある。
「役者を始めたときから、ラグビードラマに出演することは目標の一つで、出演がかなったときは、その真ん中に立っていたいというビジョンを持ち続けてきました。徹という役はやりがいのあるポジションです」(高橋・以下同)
役者を志したきっかけもラグビーだったと明かす。
「実は、大学4年のときにラグビーで後輩を1人亡くしたんです。もしかしたら、自分も死んでいたかもしれないと思ったら、絶対不可能だと思うことに挑戦したいという思いがふつふつと湧いてきて。そんなときに渡辺謙さんの『ラスト サムライ』を見て、謙さんの芝居に心を射抜かれました」
本作は、元ラグビー日本代表の廣瀬俊朗、齊藤祐也など第一線で活躍した選手が多数演者として出演していることも見どころの一つ。
「廣瀬は日本代表の主将でしたし、隣のポジションの高橋銀太郎は元実業団のトッププレーヤー。その2人の間でいかにミスなくボールをつなぐか。かなりビクビクしながらやってます(笑)。でも、不思議なもので、うまい人とやっていると上達していく自分がいて。今伸びてますよ、僕(笑)」
また、その廣瀬とは地元が同じで同学年だったという。
「廣瀬は中学時代から大阪では名前が知れ渡っていた名選手。僕も彼のことはよく知ってして、言わば憧れの選手であり、エリート街道を走っていった人。そんな人が今回、演者として入っているというのが信じられないです。彼にとってはこれが初めてのドラマですが、それであの存在感。ただうまいというのではない、彼自身の生きてきた年輪みたいなものが出ていて、どうしたらこんな演技ができるんだろうとビックリですね」
9月にはラグビーのワールドカップが日本で開催される。
「日本で見られるなんて、人生最後かもしれない。今、日本は絶好調なので、この勢いのまま勝利をもぎ取ってほしいですね」