口径20センチ赤道儀式屈折望遠鏡を備えた本島唯一の天体ドーム施設=3日、沖縄市の県立総合教育センター 画像を見る

 

【沖縄】県立総合教育センターにある本島唯一の天体ドーム施設がこのほど修繕を終え、約5年ぶりに再稼働する。天体ドームとコンピューター制御できる大型望遠鏡を備え、長時間の観測だけではなく、天体の自動追尾をすることができる。與座博好所長は「教員の指導力向上の支援や宇宙工学に興味のある子どもたちの学習支援に役立てたい」と意欲を見せた。教員研修や親子星空教室などで活用を予定している。

 

県立総合教育センターの天体ドーム施設は1993年、理科教育関係者らの強い要望を受けて県内で初の本格的な装置を備えた天体観測施設として設置。肉眼の約800倍の集光力がある口径20センチの望遠鏡、望遠鏡と連動した制御用コンピューター装置が配備された。2011年ごろから老朽化で、システムの不具合が散見され、使用できない状態が続いていた。約5年間かけて調査などをし、本年度修理を終えた。

 

同センター理科研修班の赤嶺信一班長によると、沖縄県は低緯度に位置するため全天中の星座88のうち84座を観測できるという好条件がそろっているという。

 

與座所長は、本土に比べ、県内の小中高で天体が学べる環境の少なさを指摘し、「天体観測にはうってつけの条件がそろっているのにもったいない。まずは同センターで教員が天体観測を実体験して指導力を高め、子どもたちに授業で還元できるよう積極的な活用を進めたい」と語った。

 

親子星空教室は6月と11月を予定している。

【関連画像】

関連カテゴリー:
関連タグ: